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いえがら
ふりがな文庫
“
家柄
(
いえがら
)” の例文
これによって明らかなように、鳥は帰化人司馬達等の孫にあたるが、祖父より代々朝廷に仕えて仏法のためにつくした
家柄
(
いえがら
)
である。
大和古寺風物誌
(新字新仮名)
/
亀井勝一郎
(著)
考えても見ろ! 何百人という人間を髭を
捻
(
ひね
)
り稔り
顎
(
あご
)
で使って来てる
大請負師
(
おおうけおいし
)
だぞ。何は無くっても
家柄
(
いえがら
)
ってものだけは残っているんだ。
栗の花の咲くころ
(新字新仮名)
/
佐左木俊郎
(著)
古い家に生まれた富士子は、いかにもその
家柄
(
いえがら
)
を背負ったように落ちつきはらっていて、めったに泣かず、めったに笑わない少女だった。
二十四の瞳
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
それ
等
(
ら
)
の
中
(
なか
)
には
橘姫
(
たちばなひめ
)
よりも
遥
(
はる
)
かに
家柄
(
いえがら
)
の
高
(
たか
)
いお
方
(
かた
)
もあり、
又
(
また
)
縹緻
(
きりょう
)
自慢
(
じまん
)
の、それはそれは
艶麗
(
あでやか
)
な
美女
(
びじょ
)
も
居
(
い
)
ないのではないのでした。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
もっともこの方は倉造りではなかったけれども、
堀部安兵衛
(
ほりべやすべえ
)
が高田の馬場で
敵
(
かたき
)
を打つ時に、ここへ立ち寄って、
枡酒
(
ますざけ
)
を飲んで行ったという履歴のある
家柄
(
いえがら
)
であった。
硝子戸の中
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
元々
(
もともと
)
武芸
(
ぶげい
)
の
家柄
(
いえがら
)
である上に、
生
(
う
)
まれ
付
(
つ
)
き
弓矢
(
ゆみや
)
の
名人
(
めいじん
)
で、その上
和歌
(
わか
)
の
道
(
みち
)
にも
心得
(
こころえ
)
があって、
礼儀作法
(
れいぎさほう
)
のいやしくない、いわば
文武
(
ぶんぶ
)
の
達人
(
たつじん
)
という
評判
(
ひょうばん
)
の
高
(
たか
)
い人だったのです。
鵺
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
今
当時
(
とうじ
)
における外交の
事情
(
じじょう
)
を述べんとするに当り、
先
(
ま
)
ず
小栗上野介
(
おぐりこうずけのすけ
)
の人と
為
(
な
)
りより
説
(
と
)
かんに、小栗は
家康公
(
いえやすこう
)
以来
有名
(
ゆうめい
)
なる
家柄
(
いえがら
)
に生れ
旗下
(
きか
)
中の
鏘々
(
そうそう
)
たる武士にして幕末の事
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
それに
家柄
(
いえがら
)
も相当で、上層社会に知人が多く、士官学校の同期生や
先輩
(
せんぱい
)
で将官級になった人たちでも、かれには
一目
(
いちもく
)
おいているといったふうがあり、また政変の時などには
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
「それには、
丹波
(
たんば
)
の
道能宇斯王
(
みちのうしのみこ
)
の子に、
兄媛
(
えひめ
)
、
弟媛
(
おとひめ
)
というきょうだいの
娘
(
むすめ
)
がございます。これならば
家柄
(
いえがら
)
も正しい女たちでございますから、どうかその二人をお
召
(
め
)
しなさいまし」
古事記物語
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
浜松城
(
はままつじょう
)
のお
小姓
(
こしょう
)
であれば、しかるべき
家柄
(
いえがら
)
の
息子
(
むすこ
)
たちにはちがいないが、
城下
(
じょうか
)
からこんなところまで、
鷲
(
わし
)
と取っくんできたのだからたまらない、とんぼぢらしのおそろいの
小袖
(
こそで
)
も
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ただし大阪は今日でも
婚礼
(
こんれい
)
に
家柄
(
いえがら
)
や資産や格式などを
云々
(
うんぬん
)
すること東京以上であり元来町人の見識の高い土地であるから
封建
(
ほうけん
)
の世の風習は思いやられる従って旧家の
令嬢
(
れいじょう
)
としての
衿恃
(
きょうじ
)
を
春琴抄
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
一三 この老人は数十年の間山の中に
独
(
ひと
)
りにて住みし人なり。よき
家柄
(
いえがら
)
なれど、若きころ財産を傾け失いてより、世の中に思いを
絶
(
た
)
ち、峠の上に
小屋
(
こや
)
を掛け、
甘酒
(
あまざけ
)
を
往来
(
おうらい
)
の人に売りて活計とす。
遠野物語
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
ことにいちばん年若く見える
一人
(
ひとり
)
の上品な青年——船長の隣座にいるので葉子は
家柄
(
いえがら
)
の高い生まれに違いないと思った——などは、葉子と一目顔を見合わしたが最後、震えんばかりに興奮して
或る女:1(前編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
然るに六十何人の大家族を抱えた榎本は、
表面
(
うわべ
)
は
贅沢
(
ぜいたく
)
に暮していても内証は苦しかったと見え、その頃は
長袖
(
ながそで
)
から町家へ縁組する例は滅多になかったが、
家柄
(
いえがら
)
よりは身代を見込んで笑名に札が落ちた。
淡島椿岳:――過渡期の文化が産出した画界のハイブリッド――
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
このシメオーノフ=ピーシチクという古い
家柄
(
いえがら
)
は
桜の園
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
その
娘
(
こ
)
はよほど
良
(
よ
)
い
家柄
(
いえがら
)
の
生
(
うま
)
れらしく、
丸
(
まる
)
ポチャの
愛
(
あい
)
くるしい
顔
(
かお
)
にはどことなく
気品
(
きひん
)
が
備
(
そな
)
わって
居
(
お
)
り、
白練
(
しろねり
)
の
下衣
(
したぎ
)
に
薄
(
うす
)
い
薄
(
うす
)
い
肉色
(
にくいろ
)
の
上衣
(
うわぎ
)
を
襲
(
かさ
)
ね
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
私
(
わたくし
)
の
生家
(
さと
)
でございますか——
生家
(
さと
)
は
鎌倉
(
かまくら
)
にありました。
父
(
ちち
)
の
名
(
な
)
は
大江廣信
(
おおえひろのぶ
)
——
代々
(
だいだい
)
鎌倉
(
かまくら
)
の
幕府
(
ばくふ
)
に
仕
(
つか
)
へた
家柄
(
いえがら
)
で、
父
(
ちち
)
も
矢張
(
やは
)
りそこにつとめて
居
(
お
)
りました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
“家柄”の解説
家柄(いえがら)とは、先祖からの家すじを意味する。家格と同義とされることもある。
(出典:Wikipedia)
家
常用漢字
小2
部首:⼧
10画
柄
常用漢字
中学
部首:⽊
9画
“家”で始まる語句
家
家内
家中
家来
家鴨
家主
家人
家族
家並
家庭