“鏘々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しょうしょう44.0%
そうそう44.0%
しやう/\8.0%
さう/\4.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
鏘々しょうしょう甲冑かっちゅうのひびきが聞える。明らかに簇々ぞくぞくと兵団の近づくような地鳴りがする。すわと、にわかに信玄のまわりは色めきたった。
上杉謙信 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そういう、暗黒街に鳴る鏘々そうそうたる連中が、いかなる用件があってか丁重きわまる物腰で、折竹の七十五番街の宿へやってきた。
人外魔境:08 遊魂境 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
友の詩のかゞやけるも亦むべなりや。へやは木曾の清溪に對して、其水聲は鏘々しやう/\として枕に近く、前山後山の翠微すゐびは絶えずその搖曳せる嵐氣らんきを送りて、雲のたゞずまひまた世の常ならず。
秋の岐蘇路 (旧字旧仮名) / 田山花袋(著)
わが最初の寓目ぐうもくの感は如何いかん、われは唯前山ぜんざんの麓に沿うて急駛きうし奔跳ほんてうせる一道の大溪とかたはらに起伏出沒する數箇の溪石とを認めしに過ぎざりしといへども、しかもその鏘々さう/\として金石を鳴らすが如き音は
秋の岐蘇路 (旧字旧仮名) / 田山花袋(著)