“女子(をんな)” の例文
大門際(おほもんぎわ)に喧嘩(けんくわ)かひと出(で)るもありけり、見(み)よや女子(をんな)の勢力(いきほひ)と言(い)はぬばかり、春秋(はるあき)しらぬ五丁町(てうまち)の賑(にぎわ)ひ、送(おく)りの提燈(かんばん)いま流行(はや)らねど
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
私さう申すと何で御座いますけれど、これでも女子(をんな)にしては極未練の無い方で、手短(てみじか)に一か八(ばち)か決して了ふ側(がは)なので御座います。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「男子(をとこ)が六時間、女子(をんな)が八時間、そして馬鹿者が十時間。」
勝手(かつて)ばたらきの女子(をんな)ども可笑(をか)しがりて、東京(とうきやう)は鬼(おに)の住(す)む處(ところ)でもなきを、土地(とち)なれねば彼(あ)のやうに怕(こは)きものかと、美事(みごと)田舍(ゐなか)ものにしてのけられぬ。
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
鬼の女房に天女だけれど、今日(こんにち)ぢや大きに日済(ひなし)などを貸してゐるかも知れん。ええ、貴様、そんな事を為(さ)しちや可かんよ。けれども高利貸(アイス)などは、これで却(かへ)つて女子(をんな)には温(やさし)いとね、間、さうかい。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
氷を取寄せて雪子の頭を冷す看護(つきそひ)の女子(をんな)に替りて、どれ少し私がやつて見やうと無骨らしく手を出すに、恐れ入ます、お召物が濡れますと言ふを
うつせみ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
氷を取寄せて雪子の頭(つむり)を冷す看護(つきそひ)の女子(をんな)に替りて、どれ少し我(わし)がやつて見やうと無骨らしく手を出(いだ)すに、恐れ入ます、お召物が濡(ぬ)れますと言ふを
うつせみ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
外(ほか)になし女子(をんな)だてらに心太(こゝろふと)く都會(みやこ)の地(ち)へと志(こゝろ)ざし其目的(そのもくてき)には譯(わけ)もあれど思(おも)ひはいすかのはしも無(な)く尋(たづ)ぬる人(ひと)を
五月雨 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
お位の宜い方々や御身分のある奧樣がたとの御交際(おつきあひ)もして、兎も角も原田の妻と名告(なのつ)て通るには氣骨の折れる事もあらう、女子(をんな)どもの使ひやう出入りの者の行渡り
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
お位(くらゐ)の宜(い)い方々(かた/″\)や御(ご)身分(みぶん)のある奧樣(おくさま)がたとの御交際(おつきあひ)もして、兎(と)も角(かく)も原田(はらだ)の妻(つま)と名告(なのつ)て通(とほ)るには氣骨(きぼね)の折(を)れる事(こと)もあらう、女子(をんな)どもの使(つか)ひやう出入(でい)りの者(もの)の行渡(ゆきわた)り
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
お位の宜(い)い方々や御身分のある奥様がたとの御交際(おつきあひ)もして、ともかくも原田の妻と名告(なのつ)て通るには気骨の折れる事もあらう、女子(をんな)どもの使ひやう出入りの者の行渡り
十三夜 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
見よや女子(をんな)の勢力(いきほひ)と言はぬばかり、春秋しらぬ五丁町の賑ひ、送りの提燈(かんばん)いま流行らねど、茶屋が廻女(まはし)の雪駄のおとに響き通へる歌舞音曲、うかれうかれて入込む人の何を目當と言問はゞ
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
女子(をんな)どもは何時(いつ)しか枕もとを遠慮(はづ)して四辺(あたり)には父と母と正雄のあるばかり、今いふ事は解るとも解らぬとも覚えねども兄様(にいさん)兄様と小さき声に呼べば、何か用かと氷袋を片寄せて傍近く寄るに
うつせみ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
づかしや女子(をんな)の身(み)不似合(ふにあひ)の菓(くだ)もの賣(う)りも一重(ひとへ)に活計(みすぎ)の爲(ため)のみならず便(たよ)りもがな尋(たづ)ねたやの一心(しん)なりしが縁(ゑに)しあやしく引(ひ)く方(かた)ありて不圖(ふと)呼(よ)び入(い)れられし黒塗塀(くろぬりべい)お勝手(かつて)もとに商(あきな)ひせし時(とき)後(あと)にて聞(き)けば御稽古(おけいこ)がへりとや孃(じやう)さまの乘(め)したる車(くるま)勢(いきほ)ひよく御門内(ごもんうち)へ引入(ひきい)るゝとて出(い)でんとする我(われ)と行違(ゆきちが)ひしが何(なに)に觸(ふ)れけん我(わ)がさしたる櫛車(くしくるま)の前(まへ)には
五月雨 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)