“日済”のいろいろな読み方と例文
旧字:日濟
読み方割合
ひなし71.4%
ひな28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そうあなた様のように生真面目きまじめに出られては御挨拶に困ります、苦労にも幾通りもあるのでございます、日済ひなしの催促で苦労するのも苦労でございます
大菩薩峠:17 黒業白業の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
吝嗇者りんしょくもの日済ひなし督促はたるように、われよりあせりて今戻せ明日あす返せとせがむが小人しょうじんにて、いわゆる大人たいじんとは一切の勘定を天道様てんとうさまの銀行に任して、われは真一文字にわが分をかせぐ者ぞ
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
豊島屋のあくどい日済ひなし貸しで苦しんでいた人たち。あの人たちも豊島屋の手からは逭れた筈であるが、すぐまたべつの日済し貸しから銭を借りるだろう。
五瓣の椿 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
掃溜はきだめに鶴の降りたような清純な感じのするのが、幾日かとどこおった日済ひなしの金——といっても、さしに差した鳥目ちょうもくを二本、たもとで隠してそっと裏口から覗くと、開けっ放したままの見通しの次の間に