“再”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふたゝ39.9%
ふたたび15.5%
また12.8%
ふたた10.1%
9.5%
さい4.7%
ふたゝび3.4%
ふた1.4%
フタタビ0.7%
かさ0.7%
たび0.7%
ふたヽ0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
わたしの長い寫眞物語しやしんものかたりのペエジにも悲喜ひきこも/″\の出來事がくり返されたが、あの刹那せつなにまさるうれしさがもうふたゝびあらうとはおもへない。
風の声も浪の水沫しぶきも、或は夜空の星の光も今はふたたび彼を誘つて、広漠とした太古の天地に、さまよはせる事は出来なくなつた。
老いたる素戔嗚尊 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
信吾のいかりはまた発した。(有難う御座います。)その言葉を幾度か繰返して思出して、遂に、頭髪かみ掻挘かきむしりたい程腹立たしく感じた。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
そなたはしきりに先刻さっきから現世げんせことおもして、悲嘆ひたんなみだにくれているが、何事なにごとがありてもふたた現世げんせもどることだけはかなわぬのじゃ。
「いや、もうたと子供を見ることはできないだろう、何となくそう思われる。いつまでも子供をみていることはできなくなるだろう。」
後の日の童子 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
金魚屋きんぎょやは、その住宅じゅうたく土地とちとを抵当ていとうにして老人ろうじんられて、さいさい立退たちのきをせまられている。怨恨えんこんがあるはずだと、当局とうきょくにらんだのであつた。
金魚は死んでいた (新字新仮名) / 大下宇陀児(著)
ふたゝび荊棘けいきよくえだとり香花かうくわ神前しんぜんさしはさみくうず。次にあつま各童わらべども手に木刀をとりみち隊閙たいだうしすべて有婚こんれいして无子こなきをんな木刀をもつ遍身へんしん打之これをうち口に荷花蘭蜜こばらみとなふ。
が、ふたび一まえすすむと、またもやすぐに朦朧もうろうえかかる……。
岩牀イハドコの上に、フタタビ白々とヨコタハつて見えるのは、身じろきもせぬからだである。唯その真裸な骨の上に、鋭い感覚ばかりが活きてゐるのであつた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
かさねてたずねますと、哲人は平然と
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)
前にたびたび出て来ているアンドリウス氏と、ハリイ・ジョンソン。
アリゾナの女虎 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
もう姫君ひめぎみんだのだ、んでしまへば、もうこのはなも、とりも、うたも、ふたヽびきくこともみることもできないのだ。
桜さく島:見知らぬ世界 (新字旧仮名) / 竹久夢二(著)