“再(フタタビ)” の例文
岩牀(イハドコ)の上に、再(フタタビ)白々と横(ヨコタハ)つて見えるのは、身じろきもせぬからだである。唯その真裸な骨の上に、鋭い感覚ばかりが活きてゐるのであつた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
何処(ドコ)からか吹きこんだ朝山颪(オロシ)に、御灯(ミアカシ)が消えたのである。当麻語部(タギマカタリ)の姥も、薄闇に蹲(ウヅクマ)つて居るのであらう。姫は再(フタタビ)、この老女の事を忘れてゐた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
近江(アフミ)の都は離れ、飛鳥の都の再(フタタビ)栄えたその頃、あやまちもあやまち。日のみ子に弓引くたくみ、恐しや、企てをなされると言ふ噂(ウハサ)が、立ちました。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)