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輻
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や
ふりがな文庫
“
輻
(
や
)” の例文
其
(
その
)
車
(
くるま
)
の
輻
(
や
)
は
手長蜘蛛
(
てながぐも
)
の
脛
(
すね
)
、
天蓋
(
てんがい
)
は
蝗蟲
(
いなご
)
の
翼
(
はね
)
、
※
(
むながい
)
は
姫蜘蛛
(
ひめぐも
)
の
絲
(
いと
)
、
頸輪
(
くびわ
)
は
水
(
みづ
)
のやうな
月
(
つき
)
の
光線
(
ひかり
)
、
鞭
(
むち
)
は
蟋蟀
(
こほろぎ
)
の
骨
(
ほね
)
、
其
(
その
)
革紐
(
かはひも
)
は
豆
(
まめ
)
の
薄膜
(
うすかは
)
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
俥
(
くるま
)
は
幌
(
ほろ
)
を
深
(
ふか
)
くしたが、
雨
(
あめ
)
を
灌
(
そゝ
)
いで、
鬱陶
(
うつたう
)
しくはない。
兩側
(
りやうがは
)
が
高
(
たか
)
い
屋並
(
やなみ
)
に
成
(
な
)
つたと
思
(
おも
)
ふと、
立迎
(
たちむか
)
ふる
山
(
やま
)
の
影
(
かげ
)
が
濃
(
こ
)
い
緑
(
みどり
)
を
籠
(
こ
)
めて、
輻
(
や
)
とともに
動
(
うご
)
いて
行
(
ゆ
)
く。
城崎を憶ふ
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
夕映えは彼らの行先の西空をひろく染めて、金色にふちどられた雲の峯の下から、残照のまっすぐな光が車の
輻
(
や
)
のように放射状に幾条も空へのぼっていた。
その一年
(新字新仮名)
/
山川方夫
(著)
佐八が自分で造ったのだろう、
天床
(
てんじょう
)
もない板壁の、掘立て小屋のようなもので、車の
輻
(
や
)
を作る材料や道具類が、一枚敷いた薄縁のまわりにちらばっていた。
赤ひげ診療譚:03 むじな長屋
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
「今日中はだめです。二本の
輻
(
や
)
と
轂
(
こしき
)
とを直さなきゃあなりません。明日までは出かけられませんぜ。」
レ・ミゼラブル:04 第一部 ファンテーヌ
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
▼ もっと見る
粉碾車
(
こひきぐるま
)
をめぐらさんとて
樋
(
ひ
)
をゆく水の、
輻
(
や
)
にいと近き時といへどもそのはやきこと 四六—四八
神曲:01 地獄
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
その車輪には
輻
(
や
)
に代へて単に三つの厚い板を片仮名の「キ」の字形に交叉したに過ぎない。それを挽く馬は貨物の重量と路次の遠近に由つて四五頭から十頭までを附けてゐる。
満蒙遊記:附 満蒙の歌
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
下なる
輻
(
や
)
は上なる輻となれば、足を低き輻に踏みかけて、
旋
(
めぐ
)
るに任せて登るときは、忽ち車の上にあるべし。(アルバノの農車はいと高ければ、農夫等かくして登るといふ。)
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
車の
輻
(
や
)
は消えて、まるで一枚の円板のようになってしまう、道がぐらぐらっと震動し、徒歩の人がおっ魂消て、アッと叫び声をあげたかと思うと——もう
三頭馬車
(
トロイカ
)
は矢のように
死せる魂:02 または チチコフの遍歴 第一部 第二分冊
(新字新仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
二人がその白い道を、
肩
(
かた
)
をならべて行きますと、二人の影は、ちょうど四方に窓のある
室
(
へや
)
の中の、二本の柱の影のように、また二つの車輪の
輻
(
や
)
のように
幾本
(
いくほん
)
も幾本も四方へ出るのでした。
銀河鉄道の夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
車の
輻
(
や
)
のような
茜色
(
あかねいろ
)
の後光を大空いっぱいに美しく反射している。
うつり香
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
馬子は車輪に肩をあてて両手で
輻
(
や
)
を押しながら
乞食
(新字新仮名)
/
モーリス・ルヴェル
(著)
輻
(
や
)
の數八の黄銅の輪を車體にぞ据え付くる
イーリアス:03 イーリアス
(旧字旧仮名)
/
ホーマー
(著)
炎の
搦
(
から
)
んだように腰の布が
紅
(
くれない
)
に裂けて、
素裸
(
すはだ
)
であろう、黒髪ばかり
蓑
(
みの
)
のごとく乱れた、
躯
(
むくろ
)
をのせた、
輻
(
や
)
が
軋
(
きし
)
り、
轍
(
わだち
)
が
轟
(
とどろ
)
き、
磽确
(
こうかく
)
たる石径を舞上って
雪柳
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
郵便馬車との衝突のために、車輪の
輻
(
や
)
が二本折れ、
轂
(
こしき
)
がゆがんで
螺旋
(
ねじ
)
がきいていなかった。
レ・ミゼラブル:04 第一部 ファンテーヌ
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
二人
(
ふたり
)
がその白い道を、
肩
(
かた
)
をならべて行きますと、
二人
(
ふたり
)
の
影
(
かげ
)
は、ちょうど四方に
窓
(
まど
)
のある
室
(
へや
)
の中の、二本の
柱
(
はしら
)
の
影
(
かげ
)
のように、また二つの
車輪
(
しゃりん
)
の
輻
(
や
)
のように
幾本
(
いくほん
)
も
幾本
(
いくほん
)
も四方へ出るのでした。
銀河鉄道の夜
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
親方の家に住込みで、やはり車の
輻
(
や
)
を作る職人だったが、早く亡くなった両親は、奥州のどこやらの出だと聞いただけで、彼は十五の年にみなし児になり、親方夫婦を親ともみよりとも頼んで育った。
赤ひげ診療譚:03 むじな長屋
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
忽
(
たちま
)
ち
見
(
み
)
る、
車
(
くるま
)
の
輻
(
や
)
は
銀
(
ぎん
)
に、
轍
(
わだち
)
は
緑晶
(
ろくしやう
)
を
捲
(
ま
)
いて、
水
(
みづ
)
が
散
(
ち
)
つた。
奥入瀬川
(
おいらせがは
)
の
瀬
(
せ
)
に
入
(
い
)
つたのである。
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
ロココ・ゼジュイット式の祭壇の前に数時間じっと想を凝らし、そしてそこで、大理石像の群の間に、
金箔
(
きんぱく
)
をかぶせた木材の大きな円光の
輻
(
や
)
の中に、自分の心を
翔
(
か
)
けらせるのであった。
レ・ミゼラブル:06 第三部 マリユス
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
八
人
(
にん
)
では
第
(
だい
)
一
乗溢
(
のりこぼ
)
れる。
飛
(
と
)
ぶ
輻
(
や
)
の、あの
勢
(
いきほ
)
ひで
溢
(
こぼ
)
れた
日
(
ひ
)
には、
魔夫人
(
まふじん
)
の
扇
(
あふぎ
)
を
以
(
もつ
)
て
煽
(
あふ
)
がれた
如
(
ごと
)
く、
漂々蕩々
(
へう/\とう/\
)
として、
虚空
(
こくう
)
に
漂
(
たゞよ
)
はねばなるまい。それに
各
(
おの/\
)
荷
(
に
)
が
随分
(
ずゐぶん
)
ある。
恁
(
か
)
くいふ
私
(
わたし
)
にもある。
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
「
繩
(
なわ
)
で
輻
(
や
)
を縛ったら?」
レ・ミゼラブル:04 第一部 ファンテーヌ
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
“輻”の意味
《名詞》
(や)車輪の車軸と輪環部分をつなぐ骨組み。スポーク。
(出典:Wiktionary)
“輻(スポーク)”の解説
スポーク(spoke)とは、輻(や)とも呼ばれる、車輪を構成する部材のひとつである。
(出典:Wikipedia)
輻
漢検1級
部首:⾞
16画
“輻”を含む語句
輻輳
輻湊
輻射
輻射熱
輻射線
千輻輪
矢輻
蝙輻傘
車輻
車駕輻輳
輻射形
輻射状
輻射谷
輻屋
輻湊点
輻状