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眞實
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まこと
ふりがな文庫
“
眞實
(
まこと
)” の例文
新字:
真実
眞實
(
まこと
)
と思ひ終に吾助の言葉の如く二兩の金を
持
(
もち
)
宿
(
やど
)
へ下りたり然るに惡事千里の
諺
(
ことわざ
)
の如く
早晩
(
いつしか
)
吾助がお兼と言合せ
飯炊
(
めしたき
)
の宅兵衞より金五兩を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
よしや千
里
(
り
)
が
萬里
(
ばんり
)
はなれるとも
眞實
(
まこと
)
の
親子
(
おやこ
)
兄弟
(
けうだい
)
ならば
何時
(
いつ
)
歸
(
かへ
)
つて
何
(
ど
)
うといふ
樂
(
たの
)
しみもあれど、ほんの
親切
(
しんせつ
)
といふ一
筋
(
すぢ
)
の
糸
(
いと
)
にかヽつて
居
(
い
)
し
身
(
み
)
なれば
経つくゑ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
ましてや彼方の世に新たに生れる主體の同一性は惠みの最も深き最も大なる發動でなければならぬ。かくの如き神の
眞實
(
まこと
)
に答へる人の
眞實
(
まこと
)
が愛である。
時と永遠
(旧字旧仮名)
/
波多野精一
(著)
眞實
(
まこと
)
の下手人を搜し當てゝ、猪之助の不面目を救つてやり度いといふ外には邪念も無かつたのです。
銭形平次捕物控:260 女臼
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
それにはもつと複雜な精神作用が、百パアセントの
虚構
(
フイクシヨン
)
が必要だ。よい小説とは言はば「嘘から出た
眞實
(
まこと
)
」だ。本當の小説家は、いつも眞實を語るため虚僞を使用する。
詩人も計算する
(旧字旧仮名)
/
堀辰雄
(著)
▼ もっと見る
けれども爺さんには今地主から言はれたことがどうしても
眞實
(
まこと
)
として請取ることが出來ませんでした。律義な爺さんにはどうしても身分が違ふからといふ恐怖が先ちました。
白瓜と青瓜
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
私
(
わたくし
)
は
今
(
いま
)
、
二本
(
にほん
)
煙筒
(
えんとう
)
二本
(
にほん
)
檣
(
マスト
)
の
不思議
(
ふしぎ
)
なる
船
(
ふね
)
を
見
(
み
)
て、
神經
(
しんけい
)
の
作用
(
さよう
)
かは
知
(
し
)
らぬがふと
思
(
おも
)
ひ
浮
(
うか
)
んだ
此
(
この
)
話
(
はなし
)
、
若
(
も
)
しかの
老水夫
(
らうすゐふ
)
の
言
(
げん
)
が
眞實
(
まこと
)
ならば、
此樣
(
こん
)
な
船
(
ふね
)
ではあるまいか、
其
(
その
)
海賊船
(
かいぞくせん
)
といふのは
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
炬燵
(
こたつ
)
の火から火事が出たとか云はれてゐたが、近村の若い漁夫どもがそこへ集つて賭博を打つてゐる中大喧嘩を初めて、その揚句にこんなことになつたのだといふ噂が一番
眞實
(
まこと
)
しやかに傳へられた。
避病院
(旧字旧仮名)
/
正宗白鳥
(著)
眞實
(
まこと
)
ならずと來て告げむ
*
OMIKA の婆に心おびゆる。
思ひ出:抒情小曲集
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
『
眞實
(
まこと
)
なるもの、かならずしも
眞實
(
まこと
)
らしからず。』
ユダヤ人のブナの木:山深きヴェストファーレンの風俗画
(旧字新仮名)
/
ドロステ=ヒュルスホフアネッテ・フォン
(著)
眞實
(
まこと
)
となし斷りたりしは
麁忽
(
そこつ
)
千萬此方は
現
(
げん
)
に見たるといふ證據あらねば其
醫師
(
いしや
)
の云しが
嘘
(
う
)
そにて大藤の
娘
(
むすめ
)
に病の氣も有らぬを
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
ただ神の根源的囘想の
眞實
(
まこと
)
、愛の主體としてのかれの人格的同一性のみこの不思議をなし得るのである。
時と永遠
(旧字旧仮名)
/
波多野精一
(著)
苔のしたにて聞かば石もゆるぐべし、井戸がはに手を掛て水をのぞきし事三四度に及びしが、つく/″\思へば
無情
(
つれなし
)
とても父樣は
眞實
(
まこと
)
のなるに、我れはかなく成りて宜からぬ名を人の耳に傳へれば
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
眞實
(
まこと
)
は不義ではなく、
許嫁
(
いひなづけ
)
の
良夫
(
をつと
)
があつたので御座います。
銭形平次捕物控:040 兵庫の眼玉
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
神の
眞實
(
まこと
)
、何ものにも打勝ち何事をも貫徹する神聖者の主體性・人格性こそ萬事の本であり源である。
時と永遠
(旧字旧仮名)
/
波多野精一
(著)
屈
(
かゞ
)
め折角の御入來なれども
眞實
(
まこと
)
に御氣のどく千萬
生憎
(
あやにく
)
只今
(
たゞいま
)
肴
(
さかな
)
は賣切しゆゑ見世を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
苔
(
こけ
)
のしたにて
聞
(
き
)
かば
石
(
いし
)
もゆるぐべし、
井戸
(
ゐど
)
がはに
手
(
て
)
を
掛
(
かけ
)
て
水
(
みづ
)
をのぞきし
事
(
こと
)
三四
度
(
ど
)
に
及
(
およ
)
びしが、つく/″\
思
(
おも
)
へば
無情
(
つれなし
)
とても
父樣
(
とゝさま
)
は
眞實
(
まこと
)
のなるに、
我
(
わ
)
れはかなく
成
(
な
)
りて
宜
(
よ
)
からぬ
名
(
な
)
を
人
(
ひと
)
の
耳
(
みゝ
)
に
傳
(
つた
)
へれば
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
斯
(
か
)
う申さばお
前
(
まへ
)
さまのお
心
(
こヽろ
)
には
何
(
なん
)
の
彼
(
あ
)
んな
物
(
もの
)
たヽきつけて
返
(
かへ
)
したしと
思
(
おぼ
)
しめすか
知
(
し
)
らねど、
紙
(
かみ
)
一
枚
(
まい
)
にも
眞實
(
まこと
)
のこもるお
志
(
こヽろざ
)
しを
頂
(
いたゞ
)
く
物
(
もの
)
ぞかし、
其御恩
(
そのごおん
)
を
何
(
なん
)
とも
思
(
おも
)
はず、一
年
(
れん
)
といふ三百六十五日
打通
(
うちとほ
)
して
経つくゑ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
鋭
(
するど
)
く
拂
(
はら
)
つてお
高
(
たか
)
どの
詞
(
ことば
)
ばかりは
嬉
(
うれ
)
しけれど
眞實
(
まこと
)
やら
何
(
なに
)
やら
心
(
こゝろ
)
まで
見
(
み
)
る
目
(
め
)
は
芳之助
(
よしのすけ
)
あやにく
持
(
も
)
たず
父御
(
てゝご
)
の
心
(
こゝろ
)
も
大方
(
おほかた
)
は
知
(
し
)
れてあり
甲斐性
(
かひしよ
)
なしの
我
(
わ
)
れ
嫌
(
いや
)
になりて
縁
(
えん
)
の
絶
(
た
)
ちどが
無
(
な
)
さに
計略三昧
(
けいりやくざんまい
)
かゝりし
我等
(
われら
)
は
罠
(
わな
)
のうちの
獸
(
けもの
)
ぞ
手
(
て
)
を
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
眞
部首:⽬
10画
實
部首:⼧
14画
“眞實”で始まる語句
眞實味
眞實男
眞實者