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かんしやく
ふりがな文庫
“
疳癪
(
かんしやく
)” の例文
剛造の太き
眉根
(
まゆね
)
ビクリ動きしが、
温茶
(
ぬるちや
)
と共に
疳癪
(
かんしやく
)
の虫グツと
呑
(
の
)
み込みつ「ぢやア、松島を亭主にすることが
忌
(
いや
)
だと云ふのか」
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
見𢌞して置いて、肩を
搖
(
ゆす
)
ツて、「だが、此の位のことが解らんやうぢや、諸君の頭はノンセンスだ。」といふ。これが
甚
(
ひど
)
く學生等の
疳癪
(
かんしやく
)
に觸ツた。
解剖室
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
もち前の
疳癪
(
かんしやく
)
したに
堪
(
た
)
えがたく、智識の坊さまが目に御覧じたらば、炎につつまれて身は
黒烟
(
くろけふ
)
りに心は狂乱の折ふし、言ふ事もいふ事、金は
敵薬
(
てきやく
)
ぞかし
大つごもり
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
木山は口の
利
(
き
)
き
方
(
かた
)
の
鉄火
(
てつくわ
)
になつて来る晴代に
疳癪
(
かんしやく
)
を起して、いきなり手を振りあげた。
のらもの
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
もち
前
(
まへ
)
の
疳癪
(
かんしやく
)
したる
堪
(
た
)
えがたく、
智識
(
ちしき
)
の
坊
(
ぼう
)
さまが
目
(
め
)
に
御覽
(
ごらん
)
じたらば、
炎
(
ほのほ
)
につゝまれて
身
(
み
)
は
黒烟
(
くろけふ
)
りに
心
(
こゝろ
)
は
狂亂
(
きやうらん
)
の
折
(
をり
)
ふし、
言
(
い
)
ふ
事
(
こと
)
もいふ
事
(
こと
)
、
金
(
かね
)
は
敵藥
(
てきやく
)
ぞかし
大つごもり
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
僕は僕の配達区域に
麻布本村町
(
あざぶほんむらちやう
)
の含まれてることを感謝するよ、僕だツて雨の夜、雪の夜、
霙
(
みぞれ
)
降る風の夜などは
疳癪
(
かんしやく
)
も起るサ、華族だの富豪だのツて
愚妄
(
ぐまう
)
奸悪
(
かんあく
)
の
輩
(
はい
)
が
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
疳癪
(
かんしやく
)
がおこつた
時
(
とき
)
には
表
(
おもて
)
の
米屋
(
こめや
)
が
白犬
(
しろいぬ
)
を
擲
(
は
)
ると
思
(
おも
)
ふて
私
(
わたし
)
の
家
(
うち
)
の
洗
(
あら
)
ひかへしを
光澤出
(
つやだ
)
しの
小槌
(
こづち
)
に、
碪
(
きぬた
)
うちでも
遣
(
や
)
りに
來
(
き
)
て
下
(
くだ
)
され、それならばお
前
(
まへ
)
さんも
人
(
ひと
)
に
憎
(
にく
)
まれず
私
(
わたし
)
の
方
(
はう
)
でも
大助
(
おほだす
)
かり
わかれ道
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
それはお
疳癪
(
かんしやく
)
の
募
(
つの
)
つて
生
(
なま
)
やさしい
離縁
(
りえん
)
などをお
出
(
だ
)
しなさるより
何時
(
いつ
)
までも
檻
(
をり
)
の
中
(
なか
)
へ
置
(
お
)
いて
苦
(
くる
)
しませてやらうといふお
考
(
かんが
)
へであつたか
其處
(
そこ
)
は
解
(
わか
)
らぬなれども、
今
(
いま
)
では
私
(
わたし
)
は
何事
(
なにごと
)
の
恨
(
うら
)
みも
無
(
な
)
い
この子
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
旦那
(
だんな
)
さまだとて
金滿家
(
きんまんか
)
の
息子株
(
むすこかぶ
)
が
藝人
(
げいにん
)
たちに
煽動
(
おだて
)
られて、
無我夢中
(
むがむちゆう
)
に
浮
(
う
)
かれ
立
(
た
)
つとは
事
(
こと
)
が
違
(
ちが
)
ふて
心底
(
しんそこ
)
おもしろく
遊
(
あそ
)
んだのではありますまい、いはゞ
疳癪
(
かんしやく
)
抑
(
おさ
)
へ、
憂
(
う
)
さ
晴
(
は
)
らしといふやうな
譯
(
わけ
)
で
この子
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
身は
疳癪
(
かんしやく
)
に筋骨つまつてか人よりは一寸
法師
(
ぼし
)
一寸法師と
誹
(
そし
)
らるるも
口惜
(
くちを
)
しきに、吉や
手前
(
てめへ
)
は親の日に
腥
(
なまぐ
)
さを
喰
(
やつ
)
たであらう、ざまを見ろ廻りの廻りの小仏と朋輩の鼻垂れに仕事の上の
仇
(
あだ
)
を返されて
わかれ道
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
身
(
み
)
は
疳癪
(
かんしやく
)
に
筋骨
(
すぢぼね
)
つまつてか
人
(
ひと
)
よりは
一寸法師
(
いつすんぼし
)
一寸法師
(
いつすんぼし
)
と
誹
(
そし
)
らるゝも
口惜
(
くちを
)
しきに、
吉
(
きち
)
や
手前
(
てめへ
)
は
親
(
おや
)
の
日
(
ひ
)
に
腥
(
なまぐ
)
さを
喰
(
やつ
)
たであらう、ざまを
見
(
み
)
ろ
廻
(
まは
)
りの
廻
(
まは
)
りの
小佛
(
こぼとけ
)
と
朋輩
(
ほうばい
)
の
鼻垂
(
はなた
)
れに
仕事
(
しごと
)
の
上
(
うへ
)
の
仇
(
あだ
)
を
返
(
かへ
)
されて
わかれ道
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
疳
漢検1級
部首:⽧
10画
癪
漢検1級
部首:⽧
21画
“疳癪”で始まる語句
疳癪持
疳癪玉
疳癪声
疳癪筋