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温茶
読み方 | 割合 |
ぬるちゃ | 50.0% |
ぬるちや | 50.0% |
遅い
午餉だったから、もう二時下り。亭主の出たあと、女房は
膳の上で
温茶を含んで、干ものの残りに皿をかぶせ、余った煮豆に
蓋をして、あと片附は
晩飯と一所。
『そこへ開けたら、まあ、
温茶だが、一ぷくおあがり』
剛造の太き
眉根ビクリ動きしが、
温茶と共に
疳癪の虫グツと
呑み込みつ「ぢやア、松島を亭主にすることが
忌だと云ふのか」
彼は
悄々停車場前の休憇処に
入りて奥の一間なる
縞毛布の上に
温茶を
啜りたりしが、
門を出づる折受取りし三通の郵書の
鞄に打込みしままなるを、この時
取出せば