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惡人
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あくにん
斯う
解釋した
時、
御米は
恐ろしい
罪を
犯した
惡人と
己を
見傚さない
譯に
行かなかつた。さうして
思はざる
徳義上の
苛責を
人知れず
受けた。
付け其上に悴惣内夫婦の者を殺したる爰な大
惡人めと泣聲に成て
窘付れども九助は
只眼を
閉て物言ず居たりしは誠に覺悟を極しと見え
最哀ぞ
増りける
惡人ペツポといふも
西班牙磴の王といふも皆その人の
綽號なりき。此王は日ごとに西班牙磴の上に
出御ましましき。
いくら
惡人でも、
親子の
情はまた
格別と
見へ、
正直なる
亞尼は「
一寸お
出で。」と
其子をば、
其邊の
小さい
料理屋へ
連れて
行つて、
自分の
貧しい
財嚢を
傾けて
この
二首の
歌も、
恐らく、いすけより
媛のお
歌でも、お
作でもなく、またさうした
惡人が、
騷動を
起さうとしてゐる、
注意をなさい、といつた
意味のものでもありますまい。
形は
行つても
心は
決して
遣るまいと
極めて
置いたを、
今更に
成つて
何の
義理はり、
惡人でも、いたづらでも
構ひは
無い、お
氣に
入らずばお
捨てなされ、
捨てられゝば
結句本望
卯平は
決して
惡人ではなかつた。
悉皆呼出され村井長庵は
兩度の
拷問にても
白状せざる事故
身體勞れ
果かゝる
惡人なりと
雖も
天定りて人を
私は
惡人になりまする、
成りたうは
無けれど
成らねば
成りませぬ、
罸をお
當てなさらば
私一人、
遣ふても
伯父や
伯母は
知らぬ
事なればお
免しなさりませ、
勿躰なけれど
此金ぬすませて
下されと
割ではないか
有體に申せよと如何なる
惡人とても成
丈吟味の上にも吟味致さるゝこそ有り難けれ