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忠義
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ちうぎ
忘れ
給ひしお
詞なり
トおもふは
我が
身の
妬みにやお
主樣ゆゑには
身を
殺して
忠義を
盡くす
人さへ
有るを
我一人にて
憂きを
高が
大家と云はれて
見たさに
無暗に
原稿紙を
書きちらしては
屑屋に
忠義を
尽すを
手柄とは
心得るお
目出たき
商売なり。
指るゝな立派な出世致すべし
斯てこそ予に
對し
忠義なるぞと申聞られ
一人々々に
盃盞を下され夫より夜の
明るを
待ける此時越前守の
奧方には奧御用人を
さすれば
無用の
費を
節せむ、
汝一人の
奉公にて
萬人のためになりたるは、
多く
得難き
忠義ぞかし、
罪無き
汝を
辱しめつ、
嘸心外に
思ひつらむが、
予を
見棄てずば
堪忍して、また
此後を
頼むぞよ
配り曾て
外々の者とは事變り其辛抱は
餘所目にも見ゆる程なれば近所近邊の者に至る
迄伊勢五の
忠義者
々々と評判高く一年々々と
年重なりて終に二十年を
今我れ
松野を
捨てゝ
竹村の
君まれ
誰れにまれ、
寄る
邊を
开所と
定だめなば
哀れや
雪三は
身も
狂すべし、
我幸福を
求むるとて
可惜忠義の
身世の
嗤笑にさせるゝことかは
斯う
謂はば
汝は
太く
面皮を
缺かむが、
忠義のほどは
我知れり。
花に
吹く
嵐のおそろしき
心ろも
我れ
知らず
起らんにや、
許るさせたまへとて
戀なればこそ
忠義に
鍛へし、六
尺の
大男が
身をふるはせて
打泣し、
姿おもへば
扨も
罪ふかし、
六歳のむかし
申
述ざるも
不忠と存候此儀私事には候はず天下の
御爲君への
忠義にも御座あるべく依て
包まず言上仕り候越前儀
未熟ながら
幼少の時より
人相を
聊か
相學び候故昨日
間は
隔ち候へ共彼の方を