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ちうぎ
さすれば
無用の
費を
節せむ、
汝一人の
奉公にて
萬人のためになりたるは、
多く
得難き
忠義ぞかし、
罪無き
汝を
辱しめつ、
嘸心外に
思ひつらむが、
予を
見棄てずば
堪忍して、また
此後を
頼むぞよ
配り曾て
外々の者とは事變り其辛抱は
餘所目にも見ゆる程なれば近所近邊の者に至る
迄伊勢五の
忠義者
々々と評判高く一年々々と
年重なりて終に二十年を
今我れ
松野を
捨てゝ
竹村の
君まれ
誰れにまれ、
寄る
邊を
开所と
定だめなば
哀れや
雪三は
身も
狂すべし、
我幸福を
求むるとて
可惜忠義の
身世の
嗤笑にさせるゝことかは