庭園ていえん)” の例文
汽船きせんがこのしまきました。そのふねには、一人ひとり大金持おおがねもちがっていましたが、上陸じょうりくすると、庭園ていえん主人しゅじんのところにやってきました。
花咲く島の話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
眞中まんなかには庭園ていえんがあり、噴水ふんすいえずみづし、あたりには青々あを/\しげつた庭木にはきゑてあり、あつなつでもすゞしいかんじをあた
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
大きなおしろがそびえ立ち、ひくかべはなにかこまれた中庭には、美しく石がしきつめてあって、古風こふう庭園ていえんはいかにも優雅ゆうがです。
国貞は美貌の侍女じじょ貴公子が遊宴のじょうによりて台榭だいしゃ庭園ていえんの美と衣裳什器じゅうきの繊巧とを描出えがきいだして人心を恍惚こうこつたらしめ
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
はなった障子しょうじ隙間すきまからはおにわもよくえましたが、それがまた手数てかずんだたいそう立派りっぱ庭園ていえんで、樹草じゅそう泉石せんせきのえもわれぬ配合はいごうは、とても筆紙ひっしにつくせませぬ。
幾日いくにちかののち、みんなは、南洋なんようしまにあった庭園ていえんきました。そこだけには、ふゆというものがなかったのです。いつもうつくしいはないていました。
花咲く島の話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
きょう銀閣寺ぎんかくじ金閣寺きんかくじ庭園ていえん数奇すきかぎりをつくした、たいそう贅沢ぜいたくなものとかねてききおよんでりますので、ときわたくしはこちらからのぞいてたことがございますが
お屋敷の前には、大きなカエデの木が立っていて、庭園ていえんには、大きなスグリのしげみがありました。
別荘べっそうができ、りっぱなまちができましたけれど、庭園ていえんから主人しゅじんされるがきました。そして、主人しゅじんもまた、流浪者るろうしゃとなってしまったのです。
花咲く島の話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
大体だいたい地上ちじょう庭園ていえんとさしたる相違そういもございませぬが、ただあんなにもえた草木そうもくいろ、あんなにもかんばしいつちにおいは、地上ちじょう何所どこにも見受みうけることはできませぬ。
それからまた、まんなかが緑で、ふちが褐色の四角も見えました。そこは庭園ていえんでした。
が、やっと元気げんき快復かいふくして、はっきりと、またくようになったのは、あるおおきな盆栽師ぼんさいし庭園ていえんでありました。
しんぱくの話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ある、りっぱな紳士しんし令嬢れいじょうをつれて、この庭園ていえんへはいってきました。そして、やがておなじように、しんぱくのまえって、主人しゅじんからはなしをきかされていました。
しんぱくの話 (新字新仮名) / 小川未明(著)