“初陣:ういじん” の例文
“初陣:ういじん”を含む作品の著者(上位)作品数
吉川英治13
岡本綺堂3
中里介山2
神西清2
菊池寛2
“初陣:ういじん”を含む作品のジャンル比率
文学 > 日本文学 > 小説 物語0.9%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)0.3%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
少佐は初陣ういじんの手柄だからうれしそうだ。清君も、大きな任務をはたしたものだから、心臓の血が、どきどきとおどっている。
昭和遊撃隊 (新字新仮名) / 平田晋策(著)
「ここは、戦場、そちにとっては、一人前のさむらいに、成るか成らぬかの初陣ういじんの場所、父のそばへ帰ったなどと思うなよ」
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「お殿様にもお気に入り、朋輩衆にも嫉まれず、それが女の腕というもの。まあ初陣ういじんと思うて乗り込んでごらん」
「細川どのの御嫡男ごちゃくなんは、初陣ういじんこのかた、御功名も度々聞えておりますれば、はや、それどころではございますまい」
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
とび巣山すやま初陣ういじんを自慢の大久保彦左ひこざがあとにも先にもたった一度んだという句に、
伝え聞くところによると、東山道総督として初陣ういじんの途に上った岩倉少将はようやく青年期に達したばかりのような年ごろの公子である。
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
初陣ういじんの此の若武者わかむしゃ、霧に打たれ、雨に悩み、妖婆ようばのために取つて伏せられ、しのびをプツツリ切つて、
二世の契 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
現に半七はその年の十二月に、小柳という女軽業師の犯罪を探索して、初陣ういじんの功名をあらわしている。
半七捕物帳:49 大阪屋花鳥 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
初陣ういじんの不覚は生涯附きまとうものだと、むかしの武士は言い習わしているが、わたしの初陣は実にかくの如き不覚を以て終始したのである。
明治劇談 ランプの下にて (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「でも、叔父ぎみは、そんな世間見ずではいけない。正行もはや十四、初陣ういじんもすべき年ごろなのに……と再三、母上へお手紙を下さいました」
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「正行にせがまれて、この母も共に、ぜひこのたびは初陣ういじんにと、きのうもお願いいたしましたが、待て、考えておこう、と仰っしゃったきりなので」
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
半七は一年ばかりその手先を働いているうちに、彼の初陣ういじんの功名をあらわすべき時節が来た。
半七捕物帳:02 石灯籠 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「仕方がない。初陣ういじんで戦死するのも運命だ。」フーラー博士は、心の中で最後の決心をした。
昭和遊撃隊 (新字新仮名) / 平田晋策(著)
初陣ういじんの若者が大将の首でもったように、雀躍こおどりして持ち込んで来た物がある。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そのとき凌統は、まだ十五歳の初陣ういじんだったが、いつかはその怨みをすすごうものと、以来悲胆をなだめ、血涙をのみ、日ごろ胸に誓っていたものである。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
初陣ういじんとは、元服以上大事な日だ。初めて烈しい世へ出て、世の大敵と渡りあうこと。——悔いのない相手と正義の戦場をえらばねばならん」
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
今のうちからそう云う修練を積んでおいて、初陣ういじんの時に不覚を取らぬようにしたい。
そういう学士も維新の戦争に出た経歴のある人で、十九歳で初陣ういじんをした話がよく出る。塾では、正木大尉はもとより、桜井先生も旧幕の旗本はたもとの一人だ。
岩石の間 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
まだ初陣ういじんの功を立てる年頃ではないとしても、今のうちから親しく剣戟けんげきのあいだをくゞって、勇士の働きとはどんなことをするものか知りたいと思った。
夫婦ふたりが仲の初の児。いわばおぬしと俺との、これは初陣ういじんの賜物」
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この初陣ういじんの功名に乗じて続いて硯友社の諸豪とくつわならべて二作三作と発表したなら三唖もまた必ず相当の名を成して操觚そうこの位置を固めたであろうが
次郎は、父の本心がわかったうえに、ほめてまでもらったので、初陣ういじんにでも臨むような、わくわくする気持で立ち上りかけた。俊亮は、しかし、彼を手でせいしながら、
次郎物語:03 第三部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
おそらく、初陣ういじんであったろう。共に細川藤孝ふじたかの子である。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
虎之助は具足のをむすんでいた。彼もことし二十二の若者とはなっている。市松と同様に、三木城攻略、そのほかにおいて、初陣ういじんもすみ、ひとかどの働きもしていた。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「おお。戦というものを見てやろうと、初陣ういじんに、ここへ来たのだ」
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
初陣ういじんです。恐れ入りますが、その陣羽織を」
恩師 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
それに初陣ういじんの時拝領した兼光を差し添えた。
阿部一族 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
「あれほどな父を持ち、これほどな恩師を持ち、そちはよほどしあわせ者だ。さだめし行末よい武勲ぶくんを持つだろう。重治にいて中国へけ。信長がその初陣ういじんを祝うてとらせる」
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いやはやとんだ初陣ういじんぶりでございました。
雪の宿り (新字新仮名) / 神西清(著)
いやはやとんだ初陣ういじんぶりでございました。
雪の宿り (新字旧仮名) / 神西清(著)
子分思いの平次は、これほどの手柄を、ガラッ八に譲ってやるつもりでしょう。二つ三つ肝腎な注意をすると、わが子の初陣ういじんを送り出す親のように、緊張した心で今戸の現場へ送り出してやるのでした。
副総督の八千丸やちまるも兄の公子に負けてはいないというふうで、赤地の錦の装束に太刀たちを帯び、馬にまたがって行ったが、これは初陣ういじんというところを通り越して、いじらしいくらいであった。
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「殿へおすがり申してみてください。和子もはや十一です。しかも父高氏さまにとっては一代の御出陣。いっそ合戦にもお連れあそばして、そのよい日を不知哉丸さまの初陣ういじんともしていただきとうぞんじまする」
私本太平記:07 千早帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
玄徳の軍五百余騎は、初陣ういじんとあって意気すでに天をのみ、日ならずして大興山の麓へ押しよせてみたところ、賊の五万は、嶮にって、利戦を策し、山のひだや谷あいへしらみのごとく長期の陣を備えていた。
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その間にも、がんりきの百はしきりに勇みをなして、明日の合戦幸先さいさきよし、上方では初陣ういじん、ここでがんりきの腕を見せて、甲州無宿の腕は、片一方でさえこんなもの、というところを贅六ぜいろくに見せてやる。
大菩薩峠:41 椰子林の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
初陣ういじんなれば——)
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「ほかのことでもおりない。明日はわれらの初陣ういじんじゃほどに、なんぞはなばなしい手柄をしてみたい。ついてはお身さまの猩々緋と唐冠の兜をしてたもらぬか。あの服折と兜とを着て、敵の眼をおどろかしてみとうござる」
(新字新仮名) / 菊池寛(著)
よもや蘆がこの列車に乗ろうとは思わなかった、この夜陰に何という新婚の旅行だろう、私はあらゆる妄念の執着を断ち切って、新しい将来のために、花々しい戦闘の途に上る、その初陣ういじんの門出にまでも、怪しい運命の糸につき纏われて
駅夫日記 (新字新仮名) / 白柳秀湖(著)
「わが君には、しずかにそれにてごらんくだされ。——やあやあ怪しき術をおこなう虫ケラども、耳をかっぽじって、よっくきけよ。かく申すそれがしは、トビの文字山もじやま初陣ういじんより、かっておくれをとらぬ、大久保彦左ヱ門忠教——」
幻術天魔太郎 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
ですが、母ぎみも、それほどまでに正行まさつらがいうならばと、お泣きにはなりましたけれど、しまいにはおこころよく、初陣ういじんなればと、この具足やら身支度も、お手ずから私に着せてくださいました。……そして仰っしゃるには、そなたも十五、年に不足はない。
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「また竹中殿には、松千代様をおれして、あれから間もなく信長様へお暇をのべ、播州ばんしゅうへ下られました。——和子さまはしきりとお父上の側へ来たいような顔色でありましたが、初陣ういじんの意気ごみは格別で、お元気に竹中殿へいてゆかれました」
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「我十六歳にして三州小豆坂あずきざか初陣ういじんして以来五十余戦、未だ鬨の声ばかりで鶏軍した覚えがない。諸軍力をあわせずして如何いかんぞ勝とうや。老人の長居は無用、伜美作守勝俊も大阪陣大和口にて、後藤又兵衛出張の時名を挙げた者だ。御相談の役には立つ筈」と云い棄てて起って仕舞った。
島原の乱 (新字新仮名) / 菊池寛(著)