“かげん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
加減68.5%
寡言9.9%
下弦6.3%
和弦3.6%
加减1.8%
訛言1.8%
下元0.9%
仮幻0.9%
仮現0.9%
佳諺0.9%
(他:5)4.5%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「そうさ。わたしもおまえさんの言うとおりにしようと思ったのだけれど、ちょうどそのとき、あの子が加減かげんが悪くなったので」
どうしても真犯人を見出して処刑し、永年のがんであった彼等一味の、のさばり加減かげんたわめる必要があった。
キド効果 (新字新仮名) / 海野十三(著)
——一族のうちでは、もっとも寡言かげんだが重厚な人物といわれる南江備前守正忠に、正成のおい、楠木弥四郎もついて行っている。
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
師は学生の頃は至って寡言かげんな温順な人で学校なども至って欠席が少なかったが子規は俳句分類に取りかかってから欠席ばかりしていたそうだ。
根岸庵を訪う記 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
みんなは下弦かげんつきひがしそらたのもかずにひどれのやうにあるいてゐた。
一兵卒と銃 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
船が洋上へ出るにしたがい、さすが波のうねりは高く、またどこかには月の色があわかった。下弦かげんの月である。親船の黒い帆蔭になっている。
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
現代人は相生、調和の美しさはもはや眠けを誘うだけであって、相剋そうこく争闘の爆音のほうが古典的和弦かげんなどよりもはるかに快く聞かれるのであろう。
カメラをさげて (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
そうして、めんどうな積分的計算をわれわれの無意識の間に安々と仕上げて、音の成分を認識すると同時に、またそれを総合した和弦かげんや不協和音を一つの全体として認識する。
感覚と科学 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
正太しようた大人おとならしうかしこまりて加减かげんるいのですかと眞面目まじめふを、いゝゑ
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
れならばかへるよ、お邪魔じやまさまで御座ございましたとて、風呂塲ふろば加减かげん母親はゝおやには挨拶あいさつもせず
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
訛言かげんしたがって沸騰し、人心恟々きょうきょうとして定まらず。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
しかるに、ときによっては訛言かげんに出ずる火柱もある。
おばけの正体 (新字新仮名) / 井上円了(著)
この事は一度郷土研究の中にも説いたことがあるが、関西の十夜関東のトオカンヤ(十日夜)は、すなわち下元かげんせつのことで、起原はまさしく亥の子と一つである。
年中行事覚書 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
こと/″\く銀の鍼線しんせんを浴び、自らおどろくらく、水精しばらく人と仮幻かげんしたるにあらざるかと、げに呼吸器の外に人間の物、我にあらざるなり
霧の不二、月の不二 (新字旧仮名) / 小島烏水(著)
天空高くきよめられたる久遠くおんの像と、女神の端厳相たんげんそう仮現かげんする山の美しさを、十分意図にいれ、裏門からの参詣道を、これに南面させて、人類の恭敬を表示したところの、信条的構造と見られる、建築の手法
不尽の高根 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
此は、如何なる賤陋せんろうのものにも、世おのづからこれと相従ひあひたすけて功を共にし楽を分つものあるを云ひ、彼は、先づ自ら楽みて笑ひ、又能く笑ひて人を楽ましむるものは、おのづからに和を致して而して福を来すに及ぶを道破せる、共に愉快なる佳諺かげんなり。
東西伊呂波短歌評釈 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
例えば奥州の三春駒みはるごまは田村麻呂将軍が奥州征伐おうしゅうせいばつの時、清水寺の僧円珍えんちんが小さい駒をきざみて与えたるに、多数の騎馬武者に化現かげんして味方の軍勢をたすけたという伝説にって作られたもので、これが今日子育馬こそだてうまとして同地方に伝わったものである。
土俗玩具の話 (新字新仮名) / 淡島寒月(著)
これは穂積家に限ってある事で、食事の時は何か近郷であった嘉言かげん善行というような事を話すことになっている。
(新字新仮名) / 森鴎外(著)
家厳かげんが力をつくして育し得たる令息は、篤実一偏、ただめいこれしたがう、この子は未だ鳥目ちょうもくの勘定だも知らずなどと、あらわうれえてそのじつは得意話の最中に、若旦那のお払いとて貸座敷より書附かきつけの到来したる例は、世間に珍しからず。
学者安心論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
なお、兵学家の一家言かげんなども、いろいろあるが、総じて、三楽と家康の批評にほぼ尽されている。
上杉謙信 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この青年ははなはだ無礼な過言かげんを述べたように見えるが、その実、将軍に対して同情と敬畏けいいの念をあらわす考えであったという。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)