加减かげん)” の例文
それではおまへ加减かげんでもるいか、まあうしたとわけ此處こゝまでいてやにつたではむまいがねとこゑちかられて車夫しやふしかれば、御免ごめんなさいまし
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
年齡とし加减かげんかすんでも
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
今朝けさから美登利みどり機嫌きげんわるくてみんなあぐねてこまつてます、あそんでやつてくだされとふに、正太しようた大人おとならしうかしこまりて加减かげんるいのですかと眞面目まじめふを、いゝゑ
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
無敵むてきにわけのわからぬ強情がうじよう加减かげん唯〻たゞ/\女房にようぼうにばかりやはらかなる可笑をかしさも呑込のみこめば、伯母おばなるひと口先くちさきばかりの利口りこうにてれにつきてもからさつぱり親切氣しんせつげのなき
ゆく雲 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
いややな正太しようたさんだとくらしげにはれて、れならばかへるよ、お邪魔じやまさまで御座ございましたとて、風呂塲ふろば加减かげん母親はゝおやには挨拶あいさつもせず、ふいとつて正太しようた庭先にはさきよりかけいだしぬ。
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
れで丁度てうど加减かげんつかれて仕舞しまう、そんなにおまへ正直しようぢきつとまものかと嘲笑あざわらふやうにへば、おほきにさといふ、相手あいて茂助もすけがもとのやすらうがこゑなり、正直しようぢきといえば此處こゝ旦的だんつきが一けんもの
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
今更いまさら難義なんぎおもときもあれど、召使めしつかひの人々ひと/″\こゝろ御命令おいひつけなきに眞柴ましばをりくべ、お加减かげんよろしう御座ござりますと朝床あさどこのもとへげてれば、しませうと幾度いくたびおもひつゝ、なほあひかはらぬ贅澤ぜいたくの一つ
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)