順序じゅんじょ)” の例文
あたりまえならばあね王位おういをつぐのが順序じゅんじょでありますから、まち人民じんみんは、なんといって、反対はんたいすまいものでもなかったのであります。
黒い塔 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「いざ、こうしてひまどられては、かんじんな試合しあい順序じゅんじょがおくれるばかり。どうか、あれなる咲耶子さくやこなわつきとして自分のほうへ渡されたい」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
人間にんげんなにがつらいともうしても、おやとが順序じゅんじょをかえてぬるほど、つらいことはないようにおもわれます。無論むろんわたくしには良人おっとたいする執着しゅうじゃくもございました。
「まず順序じゅんじょからいうが、ぼくらが第一番に漂着ひょうちゃくした港は、船の名にちなんで、サクラ湾としたいと思うがどうだ」
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
花前はなまえは、はいともいわない、わずかに目であいさつしてる。主人は家の習慣しゅうかんとだいたいの順序じゅんじょとをつげて、これだけの仕事しごとはおまえにまかせるからとめいじた。
(新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
うちわようのものをどんな順序じゅんじょで火の上でひっくりかえすか細かいところまでよく知っていた。
空気ポンプ (新字新仮名) / 新美南吉(著)
お二人はもはや、お年の上でも十分おひとり立ちで天下をお治めになることがおできになるので、順序じゅんじょからいって、お兄上の意富祁王おおけのみこが、まず第一にご即位そくいになるのがほんとうでした。
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
エヒミチははじめの一分時ぷんじは、なん意味いみもなく書物しょもつはなれ、ダリュシカと麦酒ビールとにわかれて、二十年来ねんらいさだまったその生活せいかつ順序じゅんじょやぶるとうことは出来できなくおもうたが、またふかおもえば、市役所しやくしょでありしこと
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
なるるべくはなし筋道すじみちとおるよう、これからすべてを一とまとめにして、わたくしなが年月としつきあいだにやっとまとめげた、守護霊しゅごれいかんするおはなし順序じゅんじょよく申上もうしあげてたいとぞんじます。
下女はとんだことをしたとやんでいた。花前が食事しょくじ水車的すいしゃてきでいつもおなじような順序じゅんじょをとる。自分のときめた飯椀めしわん汁椀しるわんとは、かならずばんごと自分で洗って飯をべる。
(新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
その竹童のことは、話の順序じゅんじょなんで……じゃ、てッとりばや本筋ほんすじをもうしあげます。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ものの順序じゅんじょとしてバクスターはまず川の右岸にテント小屋を建てることにした。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
先頭せんとうには、かわいらしいうさぎが、つぎにおおかみが、そして、徳利とくりったくまが、きつねが、りすが、という順序じゅんじょに、ちょうど、さるが、いわうえた、天上てんじょう行列ぎょうれつそのままであったのです。
深山の秋 (新字新仮名) / 小川未明(著)
さればとて、それがはなし順序じゅんじょであれば、無理むりはぶいて仕舞しまわけにもまいりませず、本当ほんとうこまってるのでございまして……。ナニるべくくわしくりのままをはなせとっしゃるか。
花前の働きぶりはほとんど水車すいしゃ回転かいてんとちがわない。時間じかん順序じゅんじょといい、仕事しごと進行しんこうといい、いかにも機械的きかいてきである。余分よぶんなことはすこしもしないかわりに、なすべきことはちょっとのゆるみもない。
(新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)