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青柳
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あをやぎ
ふりがな文庫
“
青柳
(
あをやぎ
)” の例文
榛軒は友人門弟等を
率
(
ゐ
)
て往いて遊んだ。其時門弟の一人が柏を負うて従つた。一行は茶屋
青柳
(
あをやぎ
)
に入つて藝者小房等を呼んで飲んだ。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
門
(
かど
)
、
背戸
(
せど
)
の
清
(
きよ
)
き
流
(
ながれ
)
、
軒
(
のき
)
に
高
(
たか
)
き
二本柳
(
ふたもとやなぎ
)
、——
其
(
そ
)
の
青柳
(
あをやぎ
)
の
葉
(
は
)
の
繁茂
(
しげり
)
——こゝに
彳
(
たゝず
)
み、あの
背戸
(
せど
)
に
團扇
(
うちは
)
を
持
(
も
)
つた、
其
(
そ
)
の
姿
(
すがた
)
が
思
(
おも
)
はれます。
雪霊記事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
をかしかるべき
世
(
よ
)
を
空蝉
(
うつせみ
)
のと
捨
(
す
)
て
物
(
もの
)
にして
今歳
(
ことし
)
十九
年
(
ねん
)
、
天
(
てん
)
のなせる
麗質
(
れいしつ
)
、をしや
埋木
(
うもれぎ
)
の
春
(
はる
)
またぬ
身
(
み
)
に、
青柳
(
あをやぎ
)
いと
子
(
こ
)
と
名
(
な
)
のみ
聞
(
きゝ
)
ても
姿
(
すがた
)
しのばるゝ
優
(
やさ
)
しの
人品
(
ひとがら
)
たま襻
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
今更
(
いまさら
)
云
(
い
)
ふも
愚痴
(
ぐち
)
なれど………ほんに思へば………岸より
覗
(
のぞ
)
く
青柳
(
あをやぎ
)
の………と
思出
(
おもひだ
)
す
節
(
ふし
)
の、ところ/″\を
長吉
(
ちやうきち
)
は
家
(
うち
)
の
格子戸
(
かうしど
)
を
開
(
あ
)
ける時まで
繰返
(
くりかへ
)
し
繰返
(
くりかへ
)
し歩いた。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
お
納戸
(
なんど
)
、利久、御幸鼠、鶯茶、それにはなほ
青柳
(
あをやぎ
)
の色も雑つて、或は虫ばみ、或はねぢれたのもあり、斑らに濃い地面の色の上に垂れ流れるのは自らなる絵模様である。
本の装釘
(新字旧仮名)
/
木下杢太郎
(著)
▼ もっと見る
春霞
(
はるがすみ
)
ながるるなべに
青柳
(
あをやぎ
)
の
枝
(
えだ
)
くひもちて
鶯
(
うぐひす
)
鳴
(
な
)
くも 〔巻十・一八二一〕 作者不詳
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
垂氷
(
たるひ
)
となりて一二寸づゝ
枝毎
(
えだごと
)
にひしとさがりたるが、
青柳
(
あをやぎ
)
の糸に白玉をつらぬきたる如く、これに
旭
(
あさひ
)
のかゞやきたるはえもいはれざる
好景
(
かうけい
)
なりしゆゑ、堤の
茶店
(
ちやみせ
)
にしばしやすらひてながめつゝ
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
千利休が「降ると見ば積らぬさきに払へかし雪には折れぬ
青柳
(
あをやぎ
)
の枝」
蒲生氏郷
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
針
(
はり
)
の
稱
(
な
)
に、
青柳
(
あをやぎ
)
、
女郎花
(
をみなへし
)
、
松風
(
まつかぜ
)
、
羽衣
(
はごろも
)
、
夕顏
(
ゆふがほ
)
、
日中
(
ひなか
)
、
日暮
(
ひぐれ
)
、
螢
(
ほたる
)
は
光
(
ひか
)
る。(
太公望
(
たいこうばう
)
)は
諷
(
ふう
)
する
如
(
ごと
)
くで、
殺生道具
(
せつしやうだうぐ
)
に
阿彌陀
(
あみだ
)
は
奇
(
き
)
なり。
木菟俗見
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
徐
(
やを
)
ら
次
(
つぎ
)
の
間
(
ま
)
にかいひそまりて
聞
(
き
)
くともなしに
耳
(
みゝ
)
たつれば、
客
(
きやく
)
はそも
誰
(
た
)
れなるにや、
青柳
(
あをやぎ
)
といふこゑいと子と
呼
(
よ
)
ぶ
聲
(
こゑ
)
折々
(
をり/\
)
に
交
(
まじ
)
りぬ、さても
何事
(
なにごと
)
を
談
(
だん
)
ずるにや、
我
(
わ
)
れにも
關係
(
くわんけい
)
あり
氣
(
げ
)
なるをと
たま襻
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
瓦斯燈
(
がすとう
)
がほんのり
點
(
とも
)
れて、あしらつた
一本
(
ひともと
)
の
青柳
(
あをやぎ
)
が、
裾
(
すそ
)
を
曳
(
ひ
)
いて、
姿
(
すがた
)
を
競
(
きそ
)
つて
居
(
ゐ
)
て、
唄
(
うた
)
が
題
(
だい
)
してあつたのを
覺
(
おぼ
)
えて
居
(
ゐ
)
る。
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
青
常用漢字
小1
部首:⾭
8画
柳
常用漢字
中学
部首:⽊
9画
“青柳”で始まる語句
青柳町
青柳亭
青柳家
青柳庵
青柳橋
青柳硯
青柳右京
青柳東里
青柳又八郎
青柳喜兵衛