“春霞”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はるがすみ94.4%
しゆんか5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼は煙草を持った手をダランと垂れて、ポカンと口をあいて、物憂い春霞(はるがすみ)の中に、さも心地(ここち)よく舟を漕(こ)いでいた。コクリコクリと、居眠りの最中であった。
人間豹 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
千曲川の岸に蓮華草(れんげ)が咲き、姥捨(うばすて)山の山つづきに百鳥(ももとり)が囀(さえず)りを交わすようになると、向かい合った稲荷山と篠井の里とは、薄紫の春霞(はるがすみ)に朝と晩とを化粧され
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
彼(か)の『巌頭(がんとう)の感』は失恋の血涙の紀念です、——彼が言ふには、我輩は彼女(かのぢよ)を思ひ浮かべる時、此の木枯(こがらし)吹きすさぶが如き荒涼(くわうりやう)の世界も、忽ち春霞(しゆんか)藹々(あい/\)たる和楽の天地に化する
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)