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石鹸
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しやぼん
ふりがな文庫
“
石鹸
(
しやぼん
)” の例文
「さあ、
愈々
(
いよ/\
)
出世の
手蔓
(
てづる
)
が出来かかつたぞ。
明日
(
あす
)
は一つあの殿様のお顔を、
舶来
(
はくらい
)
石鹸
(
しやぼん
)
のやうにつるつるに剃り上げて呉れるんだな。」
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
小さい人は、台所にあつた古けた下駄の大きいのを履いて、相手がなささうに、おくみが
石鹸
(
しやぼん
)
の泡を立ててゐる
手許
(
てもと
)
へ来て彳んでお出でになる。
桑の実
(新字旧仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
パレスタイン第一の
橄欖林
(
かんらんりん
)
あり。皆古木。何千株なるを知らず。橄欖の実は九月に熟す。
生食
(
せいしよく
)
し、塩蔵し、オリーブ油を製し、また
石鹸
(
しやぼん
)
の原料となる。
馬上三日の記:エルサレムよりナザレへ
(新字旧仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
私の見
候
(
さふら
)
ひしは洗濯の競技にて、香港へ
行
(
ゆ
)
く若き人達に貴婦人の一部うち交りて、出火の際の水を運ぶ桶に七分の水を入れたると、洗濯
石鹸
(
しやぼん
)
一つづつ前へ置き
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
石鹸
(
しやぼん
)
の氣取りたるも買ふめり、おぬひは桂次が未來の妻にと贈りものゝ中へ薄藤色の襦袢の襟に白ぬきの牡丹花の
形
(
かた
)
あるをやりけるに、これを眺めし時の桂次が顏
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
宗助
(
そうすけ
)
が
机
(
つくゑ
)
の
前
(
まへ
)
の
坐蒲團
(
ざぶとん
)
を
引
(
ひ
)
き
寄
(
よ
)
せて、
其上
(
そのうへ
)
に
樂々
(
らく/\
)
と
胡坐
(
あぐら
)
を
掻
(
か
)
いた
時
(
とき
)
、
手拭
(
てぬぐひ
)
と
石鹸
(
しやぼん
)
を
受取
(
うけと
)
つた
御米
(
およね
)
は
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
其間には香水だとか
石鹸
(
しやぼん
)
だとか白粉だとか舶来の上等品は能く持つて来たよ。
犬物語
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
(著)
何時の間にか新しいタオルと
石鹸
(
しやぼん
)
と
齒磨
(
はみがき
)
と
楊子
(
やうじ
)
とを取
揃
(
そろ
)
へて突き出しながら
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
秋の草白き
石鹸
(
しやぼん
)
の泡つぶのけはひ幽かに花つけてけり
桐の花
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
アルボオス
石鹸
(
しやぼん
)
の泡なり
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
肩に背負つた風呂敷包には、二宮金次郎の道徳のやうな、格安で、
加之
(
おまけ
)
に「お
為
(
た
)
めのいい」
石鹸
(
しやぼん
)
や
白粉
(
おしろい
)
がごたごた
包
(
くる
)
まれてゐた。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
石鹸
(
しやぼん
)
の
氣取
(
きど
)
りたるも
買
(
か
)
ふめり、おぬひは
桂次
(
けいじ
)
が
未來
(
みらい
)
の
妻
(
つま
)
にと
贈
(
おく
)
りもの
〻中
(
なか
)
へ
薄藤色
(
うすふぢいろ
)
の
繻袢
(
じゆばん
)
の
襟
(
ゑり
)
に
白
(
しろ
)
ぬきの
牡丹花
(
ぼたんくわ
)
の
形
(
かた
)
あるをやりけるに、これを
眺
(
なが
)
めし
時
(
とき
)
の
桂次
(
けいじ
)
が
顏
(
かほ
)
ゆく雲
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
さうして
頭
(
あたま
)
の
中
(
なか
)
で、
自分
(
じぶん
)
の
下宿
(
げしゆく
)
にゐた
法科
(
はふくわ
)
大學生
(
だいがくせい
)
が、
一寸
(
ちよつと
)
散歩
(
さんぽ
)
に
出
(
で
)
る
序
(
ついで
)
に、
資生堂
(
しせいだう
)
へ
寄
(
よ
)
つて、
三
(
みつ
)
つ
入
(
い
)
りの
石鹸
(
しやぼん
)
と
齒磨
(
はみがき
)
を
買
(
か
)
ふのにさへ、五
圓
(
ゑん
)
近
(
ぢか
)
くの
金
(
かね
)
を
拂
(
はら
)
ふ
華奢
(
くわしや
)
を
思
(
おも
)
ひ
浮
(
うか
)
べた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
石鹸
(
しやぼん
)
のにほひ、
黴
(
かび
)
の花、青いとんぼの
眼
(
め
)
の光。
東京景物詩及其他
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
児玉氏はそれを聞くと、
唖
(
おし
)
のやうに黙つて荷物を包みにかゝつた。「お為めのいい」
石鹸
(
しやぼん
)
は
眇
(
すがめ
)
のやうな眼附で、利いた風な事を
喋舌
(
しやべ
)
る大学生の顔を見てゐた。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
白粉
(
をしろい
)
かんざし
桜香
(
さくらか
)
の油、縁類広ければとりどりに香水、
石鹸
(
しやぼん
)
の気取りたるも買ふめり、おぬひは桂次が未来の妻にと贈りものの中へ薄藤色の
襦袢
(
じゆばん
)
の
襟
(
ゑり
)
に白ぬきの
牡丹花
(
ぼたんくわ
)
の
形
(
かた
)
あるをやりけるに
ゆく雲
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
怖
(
おづ
)
おづと吹きいづる………
珠
(
たま
)
の
石鹸
(
しやぼん
)
よ。
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
「有難う。お礼は
孰方
(
どちら
)
にした方が
良
(
い
)
いの。
接吻
(
キツス
)
?」女優は美しい眼で道具方の顔を見た。化粧
石鹸
(
しやぼん
)
でよく洗つた上に、香水でも振りかけなければ、
迚
(
とて
)
も
接吻
(
キツス
)
が出来さうな顔ではなかつた。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
鉄
(
てつ
)
のにほひと、
腐
(
くさ
)
れゆく
石鹸
(
しやぼん
)
のしぶき。
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
萎れた千鳥草と、
石鹸
(
しやぼん
)
の泡のやうな
緑の種子
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
石鹸
(
しやぼん
)
のにほひする
身体
(
からだ
)
をかがめて
東京景物詩及其他
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
吹きいづる
石鹸
(
しやぼん
)
の
玉
(
たま
)
の
泡
(
あわ
)
のいろ
第二邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
小蟹
(
こがに
)
ぶつぶつ
石鹸
(
しやぼん
)
を
溶
(
と
)
かし
とんぼの眼玉
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
血のごとき
石鹸
(
しやぼん
)
の
珠
(
たま
)
を。
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
“石鹸”の解説
石鹸(石鹼、せっけん、シャボン、pt: sabão、es: jabón)は、一般に汚れ落としの洗浄剤を示す語である。また高級脂肪酸のの総称である。
一般用語としての石鹸と化学用語としての石鹸は重なり合うことが多いが、化学的には石鹸ではないものが一般的に石鹸と呼ばれている場合や、その逆の場合がある。
(出典:Wikipedia)
石
常用漢字
小1
部首:⽯
5画
鹸
漢検準1級
部首:⿄
19画
“石鹸”で始まる語句
石鹸玉
石鹸箱
石鹸入
石鹸函
石鹸球
石鹸天
石鹸泡
石鹸石