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用捨
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ようしや
ふりがな文庫
“
用捨
(
ようしや
)” の例文
(
茫然
(
ぼんやり
)
してると、
木精
(
こだま
)
が
攫
(
さら
)
ふぜ、
昼間
(
ひるま
)
だつて
用捨
(
ようしや
)
はねえよ。)と
嘲
(
あざけ
)
るが
如
(
ごと
)
く
言
(
い
)
ひ
棄
(
す
)
てたが、
軈
(
やが
)
て
岩
(
いは
)
の
陰
(
かげ
)
に
入
(
はい
)
つて
高
(
たか
)
い
処
(
ところ
)
の
草
(
くさ
)
に
隠
(
かく
)
れた。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
さうして又調子の高い管絃楽のつむじ風が、
相不変
(
あひかはらず
)
その人間の海の上へ、
用捨
(
ようしや
)
もなく鞭を加へてゐた。
舞踏会
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
極
(
きは
)
めて
押出
(
おしだ
)
す
門口
(
かどぐち
)
お
慈悲
(
じひ
)
に
一言
(
ひとこと
)
お
聞
(
き
)
き
入
(
い
)
れをと
詫
(
わび
)
るも
泣
(
な
)
くも
何
(
なん
)
の
用捨
(
ようしや
)
あらくれし
詞
(
ことば
)
に
怒
(
いか
)
りを
籠
(
こ
)
めて
嫁
(
よめ
)
でなし
舅
(
しうと
)
でなし
阿伽
(
あか
)
の
他人
(
たにん
)
の
來
(
く
)
る
家
(
いへ
)
でなし
何
(
なん
)
といふとももう
逢
(
あ
)
はぬぞ
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
左樣
(
さう
)
覺
(
さと
)
られたからは
百年目
(
ひやくねんめ
)
、
若
(
も
)
し
此
(
この
)
一件
(
いつけん
)
を
他人
(
たにん
)
に
洩
(
もら
)
すものならば、
乃公
(
おれ
)
の
笠
(
かさ
)
の
臺
(
だい
)
の
飛
(
と
)
ぶは
知
(
し
)
れた
事
(
こと
)
、
左樣
(
さう
)
なれば
破
(
やぶ
)
れかぶれ、お
前
(
まへ
)
の
御主人
(
ごしゆじん
)
の
家
(
いへ
)
だつて
用捨
(
ようしや
)
はない、
火
(
ひ
)
でもかけて
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
出しければ勘解由は
眉
(
まゆ
)
に
皺
(
しわ
)
を
寄
(
よせ
)
扨々
(
さて/\
)
是は餘り大金
若
(
もし
)
此事世間へ相知れ候時は
双方
(
さうはう
)
共宜からず此儀は御
用捨
(
ようしや
)
に
預
(
あづ
)
かり度と申けるを兩人は聞て大に
憤
(
いきど
)
ほり然らば勝手次第如何樣とも仕つる三千三百兩を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
▼ もっと見る
分たず人に代つて
舂
(
うすづ
)
くとあるも此等のおもかげかしばしと立寄りたれど車なれば
用捨
(
ようしや
)
なく駈け
下
(
くだ
)
る下れば即ち
筑摩川
(
ちくまがは
)
にて水淺けれど勇ましく清く流れて川巾は隅田川ほどあり船橋掛る
半
(
なかば
)
渡りて四方を
木曽道中記
(旧字旧仮名)
/
饗庭篁村
(著)
お
客樣
(
きやくさま
)
を
乘
(
の
)
せやうが
空車
(
から
)
の
時
(
とき
)
だらうが
嫌
(
い
)
やとなると
用捨
(
ようしや
)
なく
嫌
(
い
)
やに
成
(
なり
)
まする、
呆
(
あき
)
れはてる
我
(
わが
)
まゝ
男
(
をとこ
)
、
愛想
(
あいそ
)
が
盡
(
つ
)
きるでは
有
(
あ
)
りませぬか、さ、お
乘
(
の
)
りなされ、お
供
(
とも
)
をしますと
進
(
すゝ
)
められて
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
はじめの
内
(
うち
)
は一
廻
(
まはり
)
も
太
(
ふと
)
つたやうに
思
(
おも
)
はれて
痒
(
かゆ
)
さが
耐
(
たま
)
らなかつたが、しまひにはげつそり
痩
(
や
)
せたと、
感
(
かん
)
じられてづきづき
痛
(
いた
)
んでならぬ、
其上
(
そのうへ
)
を
用捨
(
ようしや
)
なく
歩行
(
ある
)
く
内
(
うち
)
にも
入交
(
いりまじ
)
りに
襲
(
おそ
)
ひをつた。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
扨
(
さて
)
こそ雪に成りぬるなれ、伯母様さぞや寒からんと
炬燵
(
こたつ
)
のもとに思ひやれば、いとど降る雪
用捨
(
ようしや
)
なく綿をなげて、時の間に隠くれけり庭も
籬
(
まがき
)
も、我が
肘
(
ひぢ
)
かけ窓ほそく開らけば一目に見ゆる裏の耕地の
雪の日
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
“用捨”の意味
《名詞》
用捨(ようしゃ)
必要なことと、不用なこと。
(「容赦」とも書く。)控えること。遠慮すること。
(出典:Wiktionary)
用
常用漢字
小2
部首:⽤
5画
捨
常用漢字
小6
部首:⼿
11画
“用捨”で始まる語句
用捨箱
用捨気