屋根瓦やねがはら)” の例文
五、 屋外おくがいおいては屋根瓦やねがはらかべ墜落ついらいあるひ石垣いしがき煉瓦塀れんがべい煙突えんとつとう倒潰とうかいきたおそれある區域くいきからとほざかること。とく石燈籠いしどうろう近寄ちかよらざること。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
まどけると、こゝにもぶ。下屋げや屋根瓦やねがはらすこうへを、すれ/\に、晃々きら/\、ちら/\とんでく。
番茶話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
提唱ていしやうのある場所ばしよは、矢張やは一窓庵いつさうあんから一ちやうへだゝつてゐた。蓮池れんちまへとほして、それをひだりまがらずに眞直まつすぐあたると、屋根瓦やねがはらいかめしくかさねたたかのきが、まつあひだあふがれた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
甚公じんこうこのなはつてろ——屋根やね大丈夫だいじやうぶかしら?——そのゆる屋根瓦やねがはらをつけろ——ソラちるぞ!あたまうへへ!(おそろしいひゞき)——オヤだれがそんなことをしたんだ?——甚公じんこうだらう——煙突えんとつ
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
場末の町の屋根瓦やねがはらの海に臨んで
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
ほどよくれし屋根瓦やねがはら
一握の砂 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
じつ木造家屋もくぞうかおくたん屋根瓦やねがはら土壁つちかべとを取除とりのぞかれただけならば、これあるときに比較ひかくして耐震價値たいしんかちしたといへる。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
……極暑ごくしよみぎりても咽喉のどかわきさうな鹽辛蜻蛉しほからとんぼ炎天えんてん屋根瓦やねがはらにこびりついたのさへ、さはるとあつまど敷居しきゐ頬杖ほゝづゑしてながめるほど、にはのないいへには、どの蜻蛉とんぼおとづれることすくないのに——よくたな
番茶話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
石垣いしがき煉瓦塀れんがべい煙突えんとつなどの倒潰物とうかいぶつ致命傷ちめいしようあたへることもあるからである。また家屋かおく接近せつきんしてゐては、屋根瓦やねがはらかべ崩壞物ほうかいぶつたれることもあるであらう。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)