“屋根廂”の読み方と例文
読み方割合
やねびさし100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
三郎兵衛は、ようやくにして、屋根廂やねびさしのあわいから、赤黒い火焔の渦を吐き出しはじめた広海屋の方をも、突如とつじょとして起ったあたりの騒擾そうじょうをも、見向きもせず
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
と叫んで、みごとに一階の屋根廂やねびさしへ飛びあがった。そしてすぐ槍を引こうとすると
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
屋根廂やねびさしからななめさがりに、ぴゅッと一本の朱槍しゅやりが走って、逃げだしていく佐分利の背から胸板をつらぬいて、あわれや笑止しょうし、かれを串刺くしざしにしたまま、けやきみきいつけてしまった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)