トップ
>
三世
>
さんぜ
ふりがな文庫
“
三世
(
さんぜ
)” の例文
一は
仮時的
(
テンポラル
)
なり、他は永遠にして
三世
(
さんぜ
)
に亘るなり。
仮時的
(
テンポラル
)
なる者は一時の現象を対手とし、永遠なる者は人世の秘奥を
以
(
も
)
て対手とす。
「油地獄」を読む:(〔斎藤〕緑雨著)
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
明
(
あきら
)
かな世の中でございますが、昔は幽霊が出るのは
祟
(
たゝ
)
りがあるからだ
怨
(
うらみ
)
の一念
三世
(
さんぜ
)
に伝わると申す因縁話を
度々
(
たび/″\
)
承まわりました事がございます。
真景累ヶ淵
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
悲劇の偉大なるを知るが故である。悲劇の偉大なる勢力を味わわしめて、
三世
(
さんぜ
)
に
跨
(
また
)
がる
業
(
ごう
)
を根柢から洗わんがためである。不親切なためではない。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
鬱屈した気分を解くには草木
花卉
(
かき
)
のことを考えるに限る。鶴見はさきに『死者の書』を読み、感動して、動物の姿を追うて、過現未の
三世
(
さんぜ
)
に転々した。
夢は呼び交す:――黙子覚書――
(新字新仮名)
/
蒲原有明
(著)
三世
(
さんぜ
)
の諸仏は、妻子が、必ずや悟りを妨げることを考慮され、妻を持つことを戒められるのです。といいましても、お心弱くなられることはござりませぬ。
現代語訳 平家物語:10 第十巻
(新字新仮名)
/
作者不詳
(著)
▼ もっと見る
それも
其筈
(
そのはず
)
昔
(
むか
)
しをくれば
系圖
(
けいづ
)
の
卷
(
まき
)
のこと
長
(
なが
)
けれど、
徳川
(
とくがは
)
の
流
(
なが
)
れ
末
(
すゑ
)
つかた
波
(
なみ
)
まだ
立
(
た
)
たぬ
江戸時代
(
えどじだい
)
に、
御用
(
ごよう
)
お
側
(
そば
)
お
取次
(
とりつぎ
)
と
長銘
(
ながめい
)
うつて、
席
(
せき
)
を八
萬
(
まん
)
騎
(
ぎ
)
の
上坐
(
じやうざ
)
に
占
(
し
)
めし
青柳右京
(
あをやぎうきやう
)
が
三世
(
さんぜ
)
の
孫
(
まご
)
たま襻
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
三世
(
さんぜ
)
、
一娑婆
(
ひとしやば
)
、
因果
(
いんぐわ
)
と
約束
(
やくそく
)
が
繋
(
つなが
)
つたと、いづれも
發起仕
(
ほつきつかまつ
)
り、
懺悔
(
ざんげ
)
をいたし、
五欲
(
ごよく
)
を
離
(
はな
)
れて、
唯
(
たゞ
)
今
(
いま
)
では、
其
(
それ
)
なる
盲人
(
めくら
)
ともろともに、
三人
(
さんにん
)
一所
(
いつしよ
)
に、
杖
(
つゑ
)
を
引連
(
ひきつ
)
れて、
晝
(
ひる
)
は
面
(
おもて
)
が
恥
(
はづ
)
かしい
三人の盲の話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
天竺
(
てんじく
)
は
仏陀迦耶
(
ぶっだがや
)
なる
菩提樹
(
ぼだいじゅ
)
下に於て、過去、現在、未来、
三世
(
さんぜ
)
の実相を
明
(
あき
)
らめられて、
無上正等正覚
(
むじょうしょうとうしょうがく
)
に
入
(
い
)
らせられた大聖
釈迦牟尼仏
(
しゃかむにぶつ
)
様が「因果応報」と
宣
(
のたも
)
うたのはここの事じゃ。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
「世捨て人にもひとしい隠居ながら、さて、後々の愚痴は捨て難きもの。それにつけ、何かとそちの事は思い出しておるぞ。主従は
三世
(
さんぜ
)
というが、さて、わしと、そちとも、久しいのう」
梅里先生行状記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
海山にもかへがたき御恩を
仇
(
あだ
)
にいたし
候
(
そうろう
)
罪科
(
つみとが
)
、来世のほどもおそろしく存じまゐらせ候……とあってお園の方の手紙にはただ
二世
(
にせ
)
も
三世
(
さんぜ
)
までも契りし
御方
(
おかた
)
のお
身上
(
みのうえ
)
に思いがけない不幸の起りしため
散柳窓夕栄
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
来世
(
らいせ
)
の平安を祈りましょう。
主従
(
しゅじゅう
)
は
三世
(
さんぜ
)
と申します。
俊寛
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
三世
(
さんぜ
)
の
仏
(
ぶつ
)
皆座にあれば寒からず
五百句
(新字旧仮名)
/
高浜虚子
(著)
三世
(
さんぜ
)
に
亘
(
わた
)
る生物全体の進化論と、(ことに)物理の原則に
因
(
よ
)
って無慈悲に運行し情義なく発展する太陽系の歴史を基礎として、その間に
微
(
かす
)
かな生を営む人間を考えて見ると
思い出す事など
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
其
(
そ
)
の
実
(
じつ
)
、
矢叫
(
やさけび
)
の
如
(
ごと
)
き
流
(
ながれ
)
の
音
(
おと
)
も、
春雨
(
はるさめ
)
の
密語
(
さゝやき
)
ぞ、と
聞
(
き
)
く、
温泉
(
いでゆ
)
の
煙
(
けむ
)
りの
暖
(
あたゝか
)
い、
山国
(
やまぐに
)
ながら
紫
(
むらさき
)
の
霞
(
かすみ
)
の
立籠
(
たてこも
)
る
閨
(
ねや
)
を、
菫
(
すみれ
)
に
満
(
み
)
ちた
池
(
いけ
)
と見る、
鴛鴦
(
えんわう
)
の
衾
(
ふすま
)
の
寝物語
(
ねものがた
)
りに——
主従
(
しゆじう
)
は
三世
(
さんぜ
)
、
親子
(
おやこ
)
は
一世
(
いつせ
)
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
(主従は
三世
(
さんぜ
)
——)と、
介
(
すけ
)
はうれしかった。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
二世
(
にせ
)
は
愚
(
おろ
)
か
三世
(
さんぜ
)
までもと
思
(
おも
)
ふ
雪枝
(
ゆきえ
)
も、
言葉
(
ことば
)
あらそひを
興
(
きよう
)
がつて
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
“三世”の意味
《名詞1》
祖父、父、子の三代。
三代目。
同じ名前の王などの三番目。
《名詞2》
仏教での過去、現在、未来。
(出典:Wiktionary)
“三世”の解説
三世(さんぜ、サンスクリット語:Traiyadhvika, Traikālya)とは、仏教でいう過去世・現在世・未来世のこと。また三際(さんざい、後述)ともいう。
(出典:Wikipedia)
三
常用漢字
小1
部首:⼀
3画
世
常用漢字
小3
部首:⼀
5画
“三世”で始まる語句
三世相
三世了達
三世十方
三世因果
三世相大雜書