“さんぜ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
三世93.8%
三瀬6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
悲劇の偉大なるを知るが故である。悲劇の偉大なる勢力を味わわしめて、三世さんぜまたがるごうを根柢から洗わんがためである。不親切なためではない。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
鬱屈した気分を解くには草木花卉かきのことを考えるに限る。鶴見はさきに『死者の書』を読み、感動して、動物の姿を追うて、過現未の三世さんぜに転々した。
一、二の今の地図から見出しえぬものはあるが、大体に海辺伝いに、鼠ヶ関から出羽に入り、三瀬さんぜを越えて庄内の大宝寺には入っている。
雪国の春 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
山形県に入ってはねずヶ関・三瀬さんぜの辺からしだいに多くなり、果もなく北の方へ続いている。太平洋岸でも常陸ひたちを過ぎて、磐城いわきの浜づたいをすると急にこの花の群れが盛んになる。
雪国の春 (新字新仮名) / 柳田国男(著)