“つまさき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
爪先68.0%
爪尖17.5%
褄先4.9%
爪端2.4%
足尖2.4%
爪頭1.5%
爪前1.0%
前踵部0.5%
褄前0.5%
足先0.5%
(他:2)0.8%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
あたまのてッぺんからあし爪先つまさきまで、見上みあおろしながら、言葉ことばどもらせた。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
やがてとうとうわたしは立ち上がって、爪先つまさきだちでベッドに歩み寄り、着替えもせずに、そっと頭をまくらにのせた。
はつ恋 (新字新仮名) / イワン・ツルゲーネフ(著)
すぐに、上框あがりがまちへすっと出て、柱がくれの半身で、爪尖つまさきがほんのりと、常夏とこなつ淡く人を誘う。
浮舟 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
時々爪尖つまさきからまるのは葉のしずく落溜おちたまった糸のようなながれで、これは枝を打って高い処を走るので。
高野聖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
浪路は、今は、髷の根も抜けた——後れ毛は、ほつれかかった。褄先つまさきが乱れて、穿いていたものもくしてしまった。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
雨のあとのみちとの間、あるかなしに、細い褄先つまさきやわらかくしっとりと、内端うちわ掻込かいこんだ足袋たびまって
春昼後刻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
爪端つまさきの処に、きたない女乞食がだうと許り倒れて居た。
葬列 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
爪端つまさきの處に、彼の穢い女乞食がどうと許り倒れて居た。
葬列 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
貫一も今は是非無く婦人に従ひて待合所の出会頭であひがしらに、入来いりくる者ありて、その足尖つまさきひしげよと踏付けられぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
我々は靴を発明したために、非常に足尖つまさきや膝の本来の使い方を忘れてしまった。
仏教人生読本 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
ましてお前さんは十四の春ポッと出の山出しの時から、長の年月としつき、この私が婦人おんなの手一ツで頭から足の爪頭つまさきまでの事を世話アしたから、私はお前さんを御迷惑かは知らないが血を分けた子息むすこ同様に思ッてます。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
紺絞りの首抜きの浴衣ゆかたを着て、赤毛布ゲットを引きまとい、身を持て余したるがごとくに歩みを運び、下駄げた爪頭つまさき戞々かつかつこいし蹴遣けやりつつ、流れに沿いて逍遥さまよいたりしが、瑠璃るり色に澄み渡れる空を打ち仰ぎて、
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
上草履うわぞうり爪前つまさき細く※娜たおやかに腰を掛けた、年若き夫人が、博多の伊達巻だてまきした平常着ふだんぎに、おめしこん雨絣あまがすりの羽織ばかり
印度更紗 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
道は爪前つまさきさがりになっていた。
陳宝祠 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
すると、カヴァの中央に、やや小さい円形の力が落ちることになるから、当然その圧し出された水が、上向き括弧かっこ())の形になるじゃないか。また、次に前のあのカヴァ前踵部つまさきで踏むと、今度はそこの形が馬蹄形をしているので、中央より両端に近い方の水が強く飛び出して、それが下向き括弧(()の形になってしまうのだ。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
薄い茶と、左右に両方、褄前つまさきを揃えて裾を踏みくぐむようにして、円髷まげと島田の対丈ついたけに、面影白く、ふッと立った
霰ふる (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
じい子供こども二人ふたりは、ガタガタとさむさにからだふるわしていわうえっていますと、足先つまさきまで大波おおなみせてきて、あかくなった子供こどもゆびひたしています。
黒い旗物語 (新字新仮名) / 小川未明(著)
伝さんとおなじの、黒い、麻の着物のしりはしょりをおろして、手ぬぐいで、麻裏草履を穿いて来た足前つまさきをはたいて、上って来て、キチンとお辞儀をした。
この一ちょうのかご、走りは走りだしたものの、先棒の趾先つまさきは、いつまでも、浅草の方角を指してはいないのだ。東南に、急ぐべきを、あべこべに、西北へ、
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
十本あまりの毒刃は、ズ、ズ、ズと、趾先つまさきですり寄る刺客たちと一緒に、二人の前後に押し迫る。それが、二間に足らぬところまで来ると、おのずと止って、シーンとした静寂せいじゃく——死の沈黙。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)