“たいか”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:タイカ
語句割合
大家36.8%
大厦21.1%
大廈21.1%
大河5.3%
大過4.2%
大夏3.2%
大火2.1%
退化1.1%
大化1.1%
大瑕1.1%
大花1.1%
苔下1.1%
頽厦1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
わたしも何んだかそれらの大家たいかの真似をしているように思われるのもいやですから、なるべく人にも吹聴しないようにしていたのですが
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
かかる士魂を多く擁しながら、遂に、大厦たいかの崩壊を坐視のほかなきていにあった勝家の、家長としての自責はけだしどのようであったろう。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
(いろは)のことなり、れば大廈たいか嵬然くわいぜんとしてそびゆれども奧行おくゆきすこしもなく、座敷ざしきのこらず三角形さんかくけいをなす、けだ幾何學的きかがくてき不思議ふしぎならむ。
神楽坂七不思議 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
しばらくして、ラランはそのよはつたからだをみなみけて、あつ印度インドはうへふらふらんでゐたが、ガンガといふ大河たいか上流じようりうで、火傷やけどしたくちかわきを湿うるほさうとしてあやまつておぼんでしまつた。
火を喰つた鴉 (新字旧仮名) / 逸見猶吉(著)
神でないものが天下統一の大業を成そうとするのである。大過たいかあらばその業は不適任な者としてみずから止むしかないが、小過は天もゆるしてくれよう、官兵衛もまたゆるすだろう。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そこには、戸外おもての大地をいている大夏たいかの太陽にも劣りのないさかん仏灯みあかし赫々かっかくと燃えていた。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
江戸えど民衆みんしゅうは、去年きょねん吉原よしわら大火たいかよりも、さらおおきな失望しつぼうふちしずんだが、なかにも手中しゅちゅうたまうばわれたような、かなしみのどんぞこんだのは
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
「はてな。こんなはずはないが。どうしたのかな。機械の故障かな。それとも博士がいつのまにか、ほんとうのサルに退化たいかしたんかしら」
超人間X号 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「こうしておけば、しばらくは先生がここから逃げだしたこともごまかせるでしょう。X号は、先生がいつのまにか、サルに退化たいかしたと思ってびっくりしますよ。わっはっは」
超人間X号 (新字新仮名) / 海野十三(著)
その時の景蔵の答えに、維新の見方も人々の立場立場によっていろいろに分かれるが、多くの同時代の人たちが手本となったものはなんと言っても大化たいかいにしえであった。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
職員諸氏の篤実とによって幸いに大瑕たいかなく校長の任務を尽くし得たることを満足に思っています
ああ玉杯に花うけて (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
くきは直立し少数の茎葉けいよう互生ごせいし、初夏しょかこういただき派手はでやかな大花たいかが咲く。葉は直立せる剣状けんじょう白緑色はくりょくしょくていし、基部きぶ葉鞘ようしょうをもって左右に相抱あいいだき、葉面ようめんの中央には隆起りゅうきせる葉脈ようみゃくあらわれている。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
「俺の画は死ねば値が出る」と傲語ごうごした椿岳は苔下たいかに会心の微笑をたたえつつ
今の世界は老屋ろうおく頽厦たいかの如し。これ人々の見る所なり。吾れおもえらく、大風一たび興って、それをして転覆せしめ、然る後朽楹きゅうえいを代え敗椽はいてんを棄て、新材をまじえてこれを再造せば、すなわち美観と為らんと。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)