大河たいか)” の例文
渡良瀬川わたらせがわの利根川にがっするあたりは、ひろびろとしてまことに阪東ばんどう太郎の名にそむかぬほど大河たいかのおもむきをなしていた。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
しばらくして、ラランはそのよはつたからだをみなみけて、あつ印度インドはうへふらふらんでゐたが、ガンガといふ大河たいか上流じようりうで、火傷やけどしたくちかわきを湿うるほさうとしてあやまつておぼんでしまつた。
火を喰つた鴉 (新字旧仮名) / 逸見猶吉(著)
(八三)殷紂いんちうくに(八四)孟門まうもんひだりにし(八五)太行たいかうみぎにし、常山じやうざん其北そのきたり、大河たいか其南そのみなみしが、まつりごとをさむることとくならず、武王ぶわうこれころせり。これつてこれれば、とくりてけんらず。
やま半腹はんぷく以上いじやう赤色せきしよく燒石やけいし物凄ものすごやう削立せうりつしてるが、ふもとかぎりもなき大深林だいしんりんで、深林しんりん中央ちうわう横斷わうだんして、大河たいか滔々とう/\ながれて樣子やうす其邊そのへん進行しんかうしたら隨分ずいぶんしき出來事できごともあらうとおもつたので
さるを運命われに非に、大河たいかの中に封ぜられ
イーリアス:03 イーリアス (旧字旧仮名) / ホーマー(著)
なかばはらんだ帆が夕日を受けてゆるやかにゆるやかにくだって行くと、ようようとした大河たいかおもむきをなした川の上には初秋はつあきでなければ見られぬような白い大きな雲が浮かんで
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
かれは松の陰に腰をかけてようようとして流れ去る大河たいかに眺めいった。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)