“渡良瀬川”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
わたらせがわ50.0%
わたらせがは50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
渡良瀬川わたらせがわの利根川にがっするあたりは、ひろびろとしてまことに阪東ばんどう太郎の名にそむかぬほど大河たいかのおもむきをなしていた。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
そして、父母のいる屋形の地、一族郎党のむらがり住む足利の町へ、もう一歩で入ろうとする渡良瀬川わたらせがわを眼の前にしたときである。思いがけないものに彼は待たれた。
私本太平記:01 あしかが帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
夕立のれた時には、もう薄暮の色が広い川の上に蔽ひかかつて居た。渡良瀬川わたらせがは思川おもひがはを入れて、段々大きな利根川の会湊点くわいそうてんへと近づいて行つた。
(新字旧仮名) / 田山花袋(著)
これは製煉所の毒烟から精製して、今ではかくも、古河の大産業となつて居る。鉱山からはこの他無数の害毒が出る。これが一つに溶解して渡良瀬川わたらせがはへ流れ落ちた。沿岸は上下両毛の沃野だ。
政治の破産者・田中正造 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)