かめ)” の例文
新字:
先生せんせいわたしどもにをしへたから、先生せんせいかめ先生せんせいッてんだのさ』と海龜うみがめ腹立はらだゝしげにつて、『眞個ほんとうにおまへ鈍物どんだね!』
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
「でも、この秋という字がわたしはすこし気に入らん。のぎへんがくずして書いてあって、それにつくりがかめでしょう。」
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
つる千年せんねんかめ萬年まんねん人間にんげん常住じやうぢういつも月夜つきよこめめしならんをねがかりにも無常むじやうくわんずるなかれとは大福だいふく長者ちやうじやるべきひと肝心かんじん肝要かんえうかなめいしかたつてうごかぬところなりとか
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「さう言へばお松はどうなつたでせう。すつぽんでもかめの子でも縛られちや可哀想ぢやありませんか」
駿府すんぷで徳川家康の亡くなつた元和二年に、黒田家では長政の三女かめが生れた。八年に將軍秀忠が久松甲斐守忠良の娘の十七歳になるのを、養女にして忠之のもととつがせた。
栗山大膳 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
しか骨董こつとうのつくほどのものは、ひとつもないやうであつた。ひとりなんともれぬおほきなかめかふが、眞向まむかふるしてあつて、其下そのしたからながばんだ拂子ほつす尻尾しつぽやうてゐた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
うまれてはじめて『わるい』といふことをほんたうにつた、自分じぶんわるいとおもひながらぼう振上ふりあげ/\してかめつのに夢中むちうになつてしまつた、あんな心持こゝろもちはじめてだ
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
校長先生かうちやうせんせい年老としとつた海龜うみがめでした——わたしどもは先生せんせいかめ先生せんせいらしてゐました。——
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
彌太八は恐る/\入つて來て平次と八五郎の呑んでゐる後に、かめの子のやうに首を縮めました。
つくえりふれの白木作しらきづくりに白天竺しろてんぢくをかけて、勸工塲くわんこうばものゝ筆立ふでたてに晋唐小楷しんとうしようかいの、栗鼠毛りつそもうの、ペンも洋刀ないふも一ツにれて、くびけたかめ水入みづいれに、赤墨汁あかいんきびんがおしなら
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
何故なぜかめ先生せんせいッてんだの、うでないものを?』とあいちやんがたづねました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
その亞米利加人あめりかじんがまだ子供こども時分じぶんかめつたはなしおもします。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
八五郎はかめの子のやうに頭を引つ込めました。