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高笑
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たかわらい
ふりがな文庫
“
高笑
(
たかわらい
)” の例文
その時きゃっきゃっと
高笑
(
たかわらい
)
、靴をぱかぱかと
傍
(
わき
)
へ
外
(
そ
)
れて、どの店と見当を着けるでも無く、脊を
屈
(
かが
)
めて
蹲
(
うずくま
)
った婆さんの
背後
(
うしろ
)
へちょいと
踞
(
しゃが
)
んで
露肆
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
誰にでも
翻弄
(
ほんろう
)
されると、途方に暮れる私だから、
拠
(
よん
)
どころなく
苦笑
(
にやり
)
として黙って了うと、下女は
高笑
(
たかわらい
)
して出て行って了った。
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
瓢箪
(
ひょうたん
)
に
酔
(
えい
)
を飾る三五の
癡漢
(
うつけもの
)
が、天下の
高笑
(
たかわらい
)
に、腕を振って
後
(
うし
)
ろから押して来る。甲野さんと宗近さんは、
体
(
たい
)
を斜めにえらがる人を通した。色の世界は今が
真
(
ま
)
っ
盛
(
さか
)
りである。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
我々
(
われわれ
)
の
地方
(
ちほう
)
の
不作
(
ふさく
)
なのはピン
沼
(
ぬま
)
などを
枯
(
から
)
してしまったからだ、
非常
(
ひじょう
)
な
乱暴
(
らんぼう
)
をしたものだとか、などと
云
(
い
)
って、
殆
(
ほとん
)
ど
他
(
ひと
)
には
口
(
くち
)
も
開
(
き
)
かせぬ、そうしてその
相間
(
あいま
)
には
高笑
(
たかわらい
)
と、
仰山
(
ぎょうさん
)
な
身振
(
みぶり
)
。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
そして部屋をゆするような
高笑
(
たかわらい
)
が聞こえた。
カインの末裔
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
▼ もっと見る
賑
(
にぎや
)
かなような、陰気なような、化けるような、時々
高笑
(
たかわらい
)
をする村の
若衆
(
わかいしゅ
)
の声もしていたのが、やがて、
寂然
(
ひっそり
)
として、月ばかり、田畑が薄く光って来ました。
河伯令嬢
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
つい正体を失う……誰かに
手暴
(
てあら
)
く揺ぶられてまた
愕然
(
がくぜん
)
として眼を覚ませば、耳元にどっと
高笑
(
たかわらい
)
の声。
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
来
(
く
)
ると、まるで
空々
(
そらぞら
)
しい
無理
(
むり
)
な
元気
(
げんき
)
を
出
(
だ
)
して、
強
(
し
)
いて
高笑
(
たかわらい
)
をして
見
(
み
)
たり、
今日
(
きょう
)
は
非常
(
ひじょう
)
に
顔色
(
かおいろ
)
がいいとか、
何
(
なん
)
とか、ワルシャワの
借金
(
しゃっきん
)
を
払
(
はら
)
わぬので、
内心
(
ないしん
)
の
苦
(
くる
)
しくあるのと、
恥
(
はずか
)
しくある
所
(
ところ
)
から
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
佐野は
独
(
ひと
)
り
高笑
(
たかわらい
)
をした。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
座敷へ入ると間も無くさ、びりびり
硝子戸
(
がらすど
)
なんざ叩破りそうな勢、がらん、どん、どたどたと
豪
(
えら
)
い騒ぎで、芸者交りに四五人の同勢が、鼻唄やら、
高笑
(
たかわらい
)
。
喚
(
わめ
)
くのが
混多
(
ごった
)
になってね。
日本橋
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
お勢がこのような危い境に身を
処
(
お
)
きながら、それには少しも心附かず、私欲と淫欲とが
爍
(
れき
)
して
出来
(
でか
)
した、軽く、浮いた、
汚
(
けがら
)
わしい家内の調子に乗せられて、何心なく物を言っては
高笑
(
たかわらい
)
をする
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
道々
(
みちみち
)
も一
分
(
ぷん
)
の
絶間
(
たえま
)
もなく
喋
(
しゃべ
)
り
続
(
つづ
)
けて、カフカズ、ポーランドを
旅行
(
りょこう
)
したことなどを
話
(
はな
)
す。そうして
大声
(
おおごえ
)
で
眼
(
め
)
を
剥出
(
むきだ
)
し、
夢中
(
むちゅう
)
になってドクトルの
顔
(
かお
)
へはふッはふッと
息
(
いき
)
を
吐掛
(
ふっか
)
ける、
耳許
(
みみもと
)
で
高笑
(
たかわらい
)
する。
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
高く竜燈の
露
(
あらわ
)
れたよう二上屋の棟に
蒼
(
あお
)
き光の流るるあたり、よし原の電燈の
幽
(
かすか
)
に映ずる空を
籠
(
こ
)
めて、きれぎれに
冴
(
さ
)
ゆる三絃の糸につれて、
高笑
(
たかわらい
)
をする女の声の、
倒
(
さかしま
)
に田町へ崩るるのも
註文帳
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「ふむ、どうもしやあしねえ、下さるものを頂きますのさ。慈善会とやら何とやらといって、御慈悲の会じゃげな。御辞儀無しに貰おうという腹さ、
空腹
(
ひもじ
)
い腹だね。はははは。」と
高笑
(
たかわらい
)
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「そうか、いや
意気地
(
いくじ
)
の無い
奴
(
やつ
)
だ。」と腹蔵の無い
高笑
(
たかわらい
)
。
註文帳
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
と
高笑
(
たかわらい
)
を鼻に取って
式部小路
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
高
常用漢字
小2
部首:⾼
10画
笑
常用漢字
小4
部首:⽵
10画
“高”で始まる語句
高
高価
高輪
高尚
高麗
高野
高嶺
高原
高山
高邁