“銅(どう)” の例文
硫黄(いおう)を燃せばちょっと眼(め)のくるっとするような紫(むらさき)いろの焔をあげる。それから銅(どう)を灼(や)くときは孔雀石(くじゃくいし)のような明るい青い火をつくる。
がんがんひびく銅(どう)や鉄の音やつちの音、そういう物音の中に、河岸(かし)通りをからから走って行くたくさんの車の音が交じって聞こえた。
こういって、女の子は、ぴかぴかみがいた、銅(どう)のくびわをはめたままつながれている、一ぴきのとなかいを、つのをもってひきだしました。
それで銅(どう)と鐵(てつ)の二(ふた)つの中(うち)、いづれかゞ使用(しよう)されることになりましたが、果(はた)してどちらが先(さき)に使用(しよう)されたかについては今(いま)なほ議論(ぎろん)があります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
岩(いわ)を破(わ)れば、金(きん)・銀(ぎん)・銅(どう)・鉄(てつ)などが光(ひか)っている。野原(のはら)には花(はな)が咲(さ)き乱(みだ)れ、田(た)や、畠(はたけ)にはしぜんと穀物(こくもつ)が茂(しげ)っている。
明るき世界へ (新字新仮名) / 小川未明(著)
幅(はば)七寸の、細長い木箱(きばこ)に収められた大きなスウィッチで、硝子(ガラス)蓋を開くと、大理石(だいりせき)の底盤(ていばん)の上に幅の広い銅(どう)リボンでできた電気断続用(だんぞくよう)の刃(は)がテカテカ光り、エボナイト製の
夜泣き鉄骨 (新字新仮名) / 海野十三(著)
御殿があんまり美しいのと、アラジンがお金持らしいのに腹が立って、息(いき)がとまってしまうほどでした。そこで、まほう使は商人(しょうにん)にばけました。そして、たくさんの銅(どう)で作ったランプを持って
しかし鐵(てつ)が初(はじ)めて用(もち)ひられた頃(ころ)は、銅(どう)ばかり使(つか)つてゐた前(まへ)の時代(じだい)よりは必(かなら)ずしも文明(ぶんめい)が進(すゝ)んでゐたといふことは出來(でき)ません。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
「おいら、何でも呉(く)れてやるぜ。あの銅(どう)の歯車(はぐるま)だって欲(ほ)しけややるよ。」けれどもポーセはだまって頭をふりました。息(いき)ばかりすうすうきこえました。
手紙 四 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
それは、あの雲(くも)をつかむような、銅(どう)や、金(きん)や、銀(ぎん)を掘(ほ)り出(だ)すのと、わけがちがったからです。しかし、このなしも、どこにも、よくできるというのでなかった。
電線なんてものは皆鼠(ねずみ)色か黒(くろ)色で、銅(どう)が錆(さ)びた色とあまりちがわない。こうした眼に立たない色だから、つい気がつかないで電線を握っちまったり、トタン塀(べい)を帯電(たいでん)させたりするのだ。
電気看板の神経 (新字新仮名) / 海野十三(著)
これは柄(つか)の頭(あたま)が槌(つち)の頭(あたま)、あるひは拳(こぶし)を曲(ま)げたような形(かたち)をしてゐるもので、多(おほ)くは金(きん)めっきをした銅(どう)で出來(でき)て、非常(ひじよう)にきれいなものであります。
博物館 (旧字旧仮名) / 浜田青陵(著)
星のようにゆっくり循(めぐ)ったり、また向(む)こう側(がわ)から、銅(どう)の人馬がゆっくりこっちへまわって来たりするのでした。
銀河鉄道の夜 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
「この山(やま)には、銅(どう)も、銀(ぎん)も、金(きん)も、鉄(てつ)もあるけれど、まだ、年(とし)が若(わか)い。」と、一人(ひとり)がいいました。
「この、ちかちか光(ひか)るところだけは、銅(どう)なんだろう?」と、義(よっ)ちゃんが、のぞきました。
白い雲 (新字新仮名) / 小川未明(著)
足が砂(すな)へつくや否(いな)や、まるで雪(ゆき)の解(と)けるように、縮(ちぢ)まってひらべったくなって、まもなく溶鉱炉(ようこうろ)から出た銅(どう)の汁(しる)のように、砂(すな)や砂利(じゃり)の上にひろがり、しばらくは鳥の形が、砂(すな)についているのでしたが
銀河鉄道の夜 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
「この山(やま)には、銅(どう)がありそうだ。」といったといううわさを金持(かねも)ちはききこみました。