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落着
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おちつき
ふりがな文庫
“
落着
(
おちつき
)” の例文
もし
右
(
みぎ
)
のような
火
(
ひ
)
の
性質
(
せいしつ
)
を
心得
(
こゝろえ
)
てゐると、
心
(
こゝろ
)
の
落着
(
おちつき
)
も
出來
(
でき
)
るため、
危急
(
ききゆう
)
の
場合
(
ばあひ
)
、
機宜
(
きゞ
)
に
適
(
てき
)
する
處置
(
しよち
)
も
出來
(
でき
)
るようにもなるものである。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
結句は、「真熊野の船」という名詞止めで、「棚無し小船」などの止めと同じだが、「の」が入っているので、それだけの
落着
(
おちつき
)
がある。
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
出立して此程は
此堤
(
このどて
)
にて危ふかりしなどと道すがら
語
(
かた
)
り
合
(
あひ
)
つゝ江戸表馬喰町へ來り
武藏屋
(
むさしや
)
長兵衞方に
落着
(
おちつき
)
寶珠花屋よりの添書を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
かつお勢は
開豁
(
はで
)
な気質、文三は
朴茂
(
じみ
)
な気質。開豁が朴茂に感染れたから、
何処
(
どこ
)
か
仮衣
(
かりぎ
)
をしたように、
恰当
(
そぐ
)
わぬ所が有ッて、
落着
(
おちつき
)
が悪かッたろう。
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
藍微塵
(
あいみじん
)
の
素袷
(
すあわせ
)
に
算盤玉
(
そろばんだま
)
の三
尺
(
じゃく
)
は、
見
(
み
)
るから
堅気
(
かたぎ
)
の
着付
(
きつけ
)
ではなく、
殊
(
こと
)
に
取
(
と
)
った
頬冠
(
ほおかむ
)
りの
手拭
(
てぬぐい
)
を、
鷲掴
(
わしづか
)
みにしたかたちには、
憎
(
にく
)
いまでの
落着
(
おちつき
)
があった。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
▼ もっと見る
日に焼けたるパナマ帽子、背広の服、
落着
(
おちつき
)
のある
人体
(
じんてい
)
なり。風呂敷包を
斜
(
はす
)
に
背
(
しょ
)
い、
脚絆草鞋穿
(
きゃはんわらじばき
)
、
杖
(
ステッキ
)
づくりの
洋傘
(
こうもり
)
をついて、鐘楼の下に出づ。打仰ぎ鐘を眺め
夜叉ヶ池
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
と怨みつ泣きつ口説き立て、思わず母の膝の上に手をついて
揺
(
ゆす
)
ぶりました。母は中々
落着
(
おちつき
)
ものですから
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
読書界も、急に
落着
(
おちつき
)
を失い、或いは方向転換をしたり、或いは廃刊や出版
止
(
どめ
)
があったりして、それ等のことはどっちかいうと意味なく騒ぎを
惹
(
ひ
)
きおこし、そして拡大した。
『十八時の音楽浴』の作者の言葉
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
是が學者
工夫
(
くふう
)
上の
肝
(
かん
)
要なる處。生死の間
落着
(
おちつき
)
出來ずしては、天性と云ふこと相分らず。
遺教
(旧字旧仮名)
/
西郷隆盛
(著)
それに妙にお前がやっておいでの朝はせかせかした
落着
(
おちつき
)
がない気もちになってすぐお前が来るということが分るわ。よく鳥のかげが家のどこかにさすと誰か珍らしい人が来ると言うわね。
童話
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
あの生活に妙な
落着
(
おちつき
)
と
訣別
(
けつべつ
)
しがたい愛情を感じだしていた人間も少くなかった筈で、雨にはぬれ、爆撃にはビクビクしながら、その毎日を結構たのしみはじめていたオプチミストが少くなかった。
続堕落論
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
することが出来る位、心には、余裕と
落着
(
おちつき
)
がある。
良寛物語 手毬と鉢の子
(新字旧仮名)
/
新美南吉
(著)
地震
(
ぢしん
)
に
出會
(
であ
)
つた
一瞬間
(
いつしゆんかん
)
、
心
(
こゝろ
)
の
落着
(
おちつき
)
を
失
(
うしな
)
つて
狼狽
(
ろうばい
)
もすれば、
徒
(
いたづ
)
らに
逃
(
に
)
げ
惑
(
まど
)
ふ
一方
(
いつぽう
)
のみに
走
(
はし
)
るものもある。
平日
(
へいじつ
)
の
心得
(
こゝろえ
)
の
足
(
た
)
りない
人
(
ひと
)
にこれが
多
(
おほ
)
い。
地震の話
(旧字旧仮名)
/
今村明恒
(著)
蓄
(
たくは
)
へたりとは若いには
珍
(
めづら
)
しき人なりと感ぜしかば吾助に向ひ
遠路
(
ゑんろ
)
のところ
態々
(
わざ/\
)
御尋ね有て御身の
落着
(
おちつき
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
私は、久慈たちが、
落着
(
おちつき
)
を取戻して、
仔細
(
しさい
)
を物語ってくれるのを待つことにした。
地球要塞
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
誠にどうもお
仕立
(
したて
)
と
申
(
まう
)
し、お
落着
(
おちつき
)
のある
流石
(
さすが
)
は
松花堂
(
しようくわだう
)
はまた別でございます、あゝ
結構
(
けつこう
)
な
御品
(
おしな
)
で、
斯様
(
かやう
)
なお
道具
(
だうぐ
)
を
拝見
(
はいけん
)
致
(
いた
)
すのは
私共
(
わたくしども
)
の
眼
(
め
)
の
修業
(
しゆげふ
)
に
相成
(
あひな
)
りますと
云
(
い
)
つて、
身
(
み
)
を
卑下
(
ひげ
)
するんだ。
にゆう
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
優
(
やさ
)
しいなかに
強
(
つよ
)
みのある、
気軽
(
きがる
)
に
見
(
み
)
えても
何処
(
どこ
)
にか
落着
(
おちつき
)
のある、
馴々
(
なれ/\
)
しくて
犯
(
をか
)
し
易
(
やす
)
からぬ
品
(
ひん
)
の
可
(
い
)
い、
如何
(
いか
)
なることにもいざとなれば
驚
(
おどろ
)
くに
足
(
た
)
らぬといふ
身
(
み
)
に
応
(
こたへ
)
のあるといつたやうな
風
(
ふう
)
の
婦人
(
をんな
)
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
伸々した
調
(
しらべ
)
によって
落着
(
おちつき
)
を得ているのは注意すべきである。
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
お年寄がようよう
落着
(
おちつき
)
なされたものを
化銀杏
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
と云えば、源次郎
落着
(
おちつき
)
ながら
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
“落着”の意味
《名詞》
落着(らくちゃく)
落ち着くこと。決着、完結すること。
判決、裁決が出ること。
(出典:Wiktionary)
落
常用漢字
小3
部首:⾋
12画
着
常用漢字
小3
部首:⽬
12画
“落着”で始まる語句
落着済
落着先
落着家
落着日