終日しゆうじつ)” の例文
其處そこでもかれ宿やどからずに、終日しゆうじつ相變あひかはらず長椅子ながいすうへころがり、相變あひかはらずとも擧動きよどう愛想あいさうかしてゐる。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
其日そのひ判然はつきりつちうつらないそらが、あさからかさなりつて、おもさむさが終日しゆうじつひとあたまおさけてゐた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
今日けふようなしのなればとてあに終日しゆうじつ此處こゝにありけり、こほり取寄とりよせて雪子ゆきこつむりひや附添つきそひ女子をなごかはりて、どれすこわしがやつてやうと無骨ぶこつらしくいだすに、おそいります
うつせみ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
此雪いくばくのちからをつひやし、いくばくの銭をつひやし、終日しゆうじつほりたるあとへその夜大雪あけて見ればもとのごとし。かゝる時は主人あるじはさら也、下人しもべかしらたれ歎息ためいきをつくのみ也。
わたくしいへかへり、それより終日しゆうじつ室内しつない閉籠とぢこもつて、かねてよりくわだてゝつたこの旅行奇譚りよかうきだんの、今迄いまゝで部分ぶゞん編輯へんしう着手ちやくしゆして本書ほんしよ第三回だいさんくわいの「あやしふね」のへんまでしたゝめかけると、れ、日出雄少年ひでをせうねん稻妻いなづま
のがれさせたく思ひ此上は家老方へ御なげき申より外なしと豫々かね/″\心掛居ける中或日あるひ本多家の長臣ちやうしん都築外記つゞきげき中村主計かずへ用人笠原かさはら常右衞門の三人が相良さがら用達ようたし町人織田おだ七兵衞が下淀川しもよどがは村の下屋敷しもやしきへ參られ終日しゆうじつ饗應きやうおうになる由を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)