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たちいづ
ふりがな文庫
“
立出
(
たちいづ
)” の例文
然れども夜遊病患者の如く「我」を忘れて
立出
(
たちいづ
)
るものにはあらざるなり、何処までも生命の眼を以て、超自然のものを観るなり。
内部生命論
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
中がらすの障子のうちには
今様
(
いまやう
)
の
按察
(
あぜち
)
の
後室
(
こうしつ
)
が
珠数
(
じゆず
)
をつまぐつて、
冠
(
かぶ
)
つ
切
(
き
)
りの
若紫
(
わかむらさき
)
も
立出
(
たちいづ
)
るやと思はるる、その一ト
搆
(
かま
)
へが大黒屋の寮なり。
たけくらべ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
呼鈴
(
よびりん
)
の
音
(
ね
)
と共に
立出
(
たちいづ
)
る日本人の
給仕
(
ヴワレエ
)
に案内されて直樣廣い客間に這入ると、高い天井、眞直な壁、平な敷物、重々しく垂下る窓の窓掛に、室内一體の沈靜した明い空氣の感覺が
新帰朝者日記
(旧字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
中
(
なか
)
がらすの
障子
(
しようじ
)
のうちには
今樣
(
いまやう
)
の
按察
(
あぜち
)
の
後室
(
こうしつ
)
が
珠數
(
じゆず
)
をつまぐつて、
冠
(
かぶ
)
つ
切
(
き
)
りの
若紫
(
わかむらさき
)
も
立出
(
たちいづ
)
るやと
思
(
おも
)
はるゝ、その一ツ
搆
(
かま
)
へが
大黒屋
(
だいこくや
)
の
寮
(
りよう
)
なり。
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
龍華寺
(
りようげじ
)
の
信如
(
しんによ
)
が
我
(
わ
)
が
宗
(
しゆう
)
の
修業
(
しゆげう
)
の
庭
(
には
)
に
立出
(
たちいづ
)
る
風説
(
うわさ
)
をも
美登利
(
みどり
)
は
絶
(
た
)
えて
聞
(
き
)
かざりき、
有
(
あり
)
し
意地
(
いぢ
)
をば
其
(
その
)
まゝに
封
(
ふう
)
じ
込
(
こ
)
めて、
此處
(
こゝ
)
しばらくの
怪
(
あや
)
しの
現象
(
さま
)
に
我
(
わ
)
れを
我
(
わ
)
れとも
思
(
おも
)
はれず
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
龍華寺の信如が我が宗の修業の庭に
立出
(
たちいづ
)
る
風説
(
うわさ
)
をも美登利は絶えて聞かざりき、有し意地をばそのままに封じ込めて、此処しばらくの怪しの
現象
(
さま
)
に我れを我れとも思はれず
たけくらべ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
寄
(
よ
)
せしが
又
(
また
)
故
(
ことさら
)
にホヽと
笑
(
わら
)
つて
孃
(
じやう
)
さま
一寸
(
ちよつ
)
と
御覽
(
ごらん
)
遊
(
あそ
)
ばせ
此
(
この
)
マア
樣子
(
やうす
)
の
可笑
(
をか
)
しいことよと
面白
(
おもしろ
)
げに
誘
(
いざな
)
はれて
何
(
なん
)
ぞとばかり
立出
(
たちいづ
)
る
優子
(
いうこ
)
お
八重
(
やへ
)
は
何故
(
なぜ
)
に
其樣
(
そのやう
)
なことが
可笑
(
をか
)
しいぞ
私
(
わた
)
しには
何
(
なん
)
とも
無
(
な
)
きを
五月雨
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
朝冷
(
あさすず
)
はいつしか過ぎて日かげの暑くなるに、正太さん又晩によ、私の寮へも遊びにお出でな、
燈籠
(
とうろう
)
ながして、お魚追ひましよ、池の橋が直つたれば
怕
(
こわ
)
い事は無いと言ひ捨てに
立出
(
たちいづ
)
る美登利の姿
たけくらべ
(新字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
下足札
(
げそくふだ
)
そろへてがらんがらんの
音
(
おと
)
もいそがしや
夕暮
(
ゆふぐれ
)
より
羽織
(
はおり
)
引
(
ひき
)
かけて
立出
(
たちいづ
)
れば、うしろに
切火
(
きりび
)
打
(
うち
)
かくる
女房
(
にようぼう
)
の
顏
(
かほ
)
もこれが
見納
(
みおさ
)
めか十
人
(
にん
)
ぎりの
側杖
(
そばづえ
)
無理情死
(
むりしんぢう
)
のしそこね、
恨
(
うら
)
みはかゝる
身
(
み
)
のはて
危
(
あや
)
ふく
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
藏
(
か
)
くし
孃
(
じよう
)
さまにも
嘸
(
さ
)
ぞお
喜
(
よろこ
)
び
我身
(
わがみ
)
とても
其通
(
そのとほ
)
りなり
御返事
(
おへんじ
)
屹度
(
きつと
)
まちますと
云
(
い
)
えば
點頭
(
うなづき
)
ながら
立出
(
たちいづ
)
る
廻
(
まは
)
り
椽
(
ゑん
)
のきばの
橘
(
たちばな
)
そでに
薫
(
かを
)
りて
何時
(
いつし
)
か
月
(
つき
)
に
中垣
(
なかがき
)
のほとり
吹
(
ふき
)
のぼる
若竹
(
わかたけ
)
の
葉風
(
はかぜ
)
さら/\として
初
(
はつ
)
ほとゝぎす
待
(
まつ
)
べき
夜
(
よ
)
なりとやを
五月雨
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
立
常用漢字
小1
部首:⽴
5画
出
常用漢字
小1
部首:⼐
5画
“立”で始まる語句
立
立派
立退
立停
立場
立上
立竦
立籠
立塞
立留