“下足札”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
げそくふだ85.7%
げそ14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
Hと云ふ若い亜米利加アメリカ人が自分の家へ遊びに来て、いきなりポケツトから下足札げそくふだを一枚出すと、「なんだかわかるか」と自分に問ひかけた。
東京小品 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
入口で木戸番がにっこりして、手磨てずれた大きな下足札げそくふだを渡しました。毎朝車で通る人とは知るまいと、兄はいつもいわれますけれど、どうでしょうか知ら。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)
木戸番の男は下足札げそをたたいて、声をからしながら客を呼んでいる。その混雑に入りまじッて、何十文かの木戸銭を投げると、稲吉の姿もそのむしろ小屋のなかへ吸い込まれて行く。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)