“下足番”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
げそくばん90.9%
げそ9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
君江はそのまま表二階の方へ行きかけると、階段の下から下足番げそくばんをしている男ボーイが、「君江さん、電話です。」としきりに呼んでいる声が聞えた。
つゆのあとさき (新字新仮名) / 永井荷風(著)
慶応けいおう生れの江戸えど天下の助五郎すけごろう寄席よせ下足番げそくばんだが、頼まれれば何でもする。一番好きなのは選挙と侠客きょうかくだ。
助五郎余罪 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
「らつしや——い」と言ふ力強い下足番げその聲が聞きたい。御簾の奧に灯つてゐる灯火あかりがなつかしい。御簾が上つた瞬間にさつとなげかけられる小光の眼の光り! ラムプの火を小さくする。
俳諧師 (旧字旧仮名) / 高浜虚子(著)