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料
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りょう
ふりがな文庫
“
料
(
りょう
)” の例文
十月になるとわたしは川の牧草地にブドウ採りに出かけ、
食
(
た
)
べ
料
(
りょう
)
というよりはその美しさと香りの点で珍重すべき
房
(
ふさ
)
をしょってきた。
森の生活――ウォールデン――:02 森の生活――ウォールデン――
(新字新仮名)
/
ヘンリー・デイビッド・ソロー
(著)
「腑甲斐ねえ奴等だな! こんな稚児ッ小僧ひとりを持てあまして何とするかッ。どけどけ。仕方がねえから俺が
料
(
りょう
)
ってやらあ!」
旗本退屈男:01 第一話 旗本退屈男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
椀がついて、蓋を取ると
鯉汁
(
こいこく
)
である。ああ、昨日のだ。これはしかし、活きたのを
料
(
りょう
)
られると困ると思って、わざと註文はしなかったものである。
七宝の柱
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
前には熊谷より前橋へ出ますには本庄宿の手前に
御堂坂
(
みどうざか
)
と申す所より
榎木戸村
(
えのきどむら
)
から八
丁
(
ちょう
)
川岸
(
がし
)
、それより五
料
(
りょう
)
と申す所に日光一の関所がございます。
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
これ鳥居清信以来春章文調清長らの似顔絵を模写したるものなれどその色彩とその画風とは甚だ近世的にして古風の
趣
(
おもむき
)
少く懐古の
料
(
りょう
)
となすに足らず。
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
「それどころじゃありませんよ、井戸端で血を洗った奴がありますよ。まぐろを
料
(
りょう
)
った板みたいについて居ますぜ」
銭形平次捕物控:227 怪盗系図
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
浚って来た女を、平兵衛は井戸へ入れて殺し、燐薬の生気の中に漬けておいては酉の日を待っておりんと二人で
料
(
りょう
)
って、臀肉を蒲鉾へ入れいれしていた。
釘抜藤吉捕物覚書:06 巷説蒲鉾供養
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
すぐ、みんなで山鳥の
羹
(
あつもの
)
を
拵
(
こしら
)
えて食った。山鳥を
料
(
りょう
)
る時、青年は
袴
(
はかま
)
ながら、台所へ立って、自分で毛を引いて、肉を
割
(
さ
)
いて、骨をことことと
敲
(
たた
)
いてくれた。
永日小品
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
若君から
般若丸長光
(
はんにゃまるながみつ
)
の名刀を
拝領
(
はいりょう
)
したではないか、さ、元気をだして、きょうからそれを
差
(
さ
)
し
料
(
りょう
)
とするがいい
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
するとおば上からは、ご
料
(
りょう
)
のお
上着
(
うわぎ
)
と、おはかま
着
(
ぎ
)
と、
懐剣
(
かいけん
)
とを、お別れのお
印
(
しるし
)
におくだしになりました。
古事記物語
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
その上にまた絹のいずれの点から見ても、決して働く人々の着物の
料
(
りょう
)
とするには適しなかったのである。
木綿以前の事
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
まさかと思って聴き居りましたに、では本当でござりまするか。如何に乱れた世の中とは言いながら、引換えの
料
(
りょう
)
に人の生首。こりゃ無理難題を言いかけて御影像を
取返し物語
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
「石部には大黒屋という宿がある、あれへ行っておとなしく泊っていな、明日の晩までにはおいらが大物を一つ
料
(
りょう
)
って、石部の宿のお前のところまで駈けつけよう」
大菩薩峠:37 恐山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「ようし、きさまたちがそんな
料
(
りょう
)
けんなら考えがあるぞ。おれがどんな
人間
(
にんげん
)
か、おまえらにわかるはずはないんだ。が、知りたければ知らせてやろう。見ておくがいい!」
透明人間
(新字新仮名)
/
ハーバート・ジョージ・ウェルズ
(著)
おむらという娘も同じように
料
(
りょう
)
ってしまえば、また次の娘にかかるだろう、いつまでもそんな罪を重ねていればろくなことはありゃあしねえ、そういう女たちの怨みだけでも
あすなろう
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
「うむ、上手に
料
(
りょう
)
ってくれ。だがちょっと
手強
(
てごわ
)
いぞよ。もっとも一人だ、恐れるには及ばぬ。後には俺が控えている。いよいよとなったら手を下す。用心しながら掛かるがいい」
任侠二刀流
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
花見の
料
(
りょう
)
に用意した鯛が、雨のためにむだになったのを、夕方になってから塩をふるという風に解すると、誰にもわかりやすいかも知れぬが、それでは一句が索然たるものになってしまう。
古句を観る
(新字新仮名)
/
柴田宵曲
(著)
「あなたがたのお
芝居
(
しばい
)
のさじき
料
(
りょう
)
がいかほどですね」と、
貴婦人
(
きふじん
)
はたずねた。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
彼が千歳村に引越したあくる月、M君は雑誌に書く
料
(
りょう
)
に彼の新生活を見に来た。
丁度
(
ちょうど
)
樫苗
(
かしなえ
)
を植えて居たので、ろく/\火の気の無い室に二時間も君を待たせた。君は
慍
(
いか
)
る容子もなく
徐
(
しずか
)
に待って居た。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
「おお、師匠か。どうするものか、
料
(
りょう
)
って食うのよ。」
鯉
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
どのような不審の
廉
(
かど
)
ある奴か、奉行所の役人共に聞き訊ねた上で、事と次第によらばこの主水之介が
料
(
りょう
)
ってつかわすのじゃ
旗本退屈男:02 第二話 続旗本退屈男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
わが庭広からず然れども
屋後
(
おくご
)
なほ数歩の
菜圃
(
さいほ
)
を
余
(
あま
)
さしむ。
款冬
(
ふき
)
、
芹
(
せり
)
、
蓼
(
たで
)
、
葱
(
ねぎ
)
、
苺
(
いちご
)
、
薑荷
(
しょうが
)
、
独活
(
うど
)
、芋、百合、
紫蘇
(
しそ
)
、
山椒
(
さんしょ
)
、
枸杞
(
くこ
)
の
類
(
たぐい
)
時に従つて皆
厨房
(
ちゅうぼう
)
の
料
(
りょう
)
となすに足る。
矢はずぐさ
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
当人の出雲守頼門を目の前に置いて、熊の皮の胴服と半纏の男は、山刀と長脇差を、夕陽の中にギラギラさせ乍ら、獲物を
料
(
りょう
)
る猟師のように、遠慮もなく
張上
(
はりあ
)
げるのです。
奇談クラブ〔戦後版〕:09 大名の倅
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
ぼくは
食
(
く
)
い
料
(
りょう
)
をかせがなければならないのに今日は食っていないから、ひとつ釣りをしようと思いたったのだ。それは詩人のほんとのかせぎだ。ぼくがまなんだ唯一の商売だ。
森の生活――ウォールデン――:02 森の生活――ウォールデン――
(新字新仮名)
/
ヘンリー・デイビッド・ソロー
(著)
たとえば年越や節供の前夜には、特に清い火をこしらえて翌朝の
神供
(
じんく
)
を調える
料
(
りょう
)
にいけて置き、または正月中は同じ火を続けるために、
節榾
(
せちほだ
)
などという太い
薪
(
まき
)
を使う
処
(
ところ
)
もある。
木綿以前の事
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
「やい、紫錦、
態
(
ざま
)
あ見ろ! よくも仲間を裏切ったな、
料
(
りょう
)
ってやるから観念しろ!」
大捕物仙人壺
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「いまはじめて
相分
(
あいわか
)
った。——
些少
(
ちと
)
じゃが
餌
(
え
)
の
料
(
りょう
)
を取らせよう。」
二、三羽――十二、三羽
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
餌のない鳩を憐んで豆を投げ与え、これを馴付けて自分の友にしようという、閑居徒然の人らしい趣が窺われる。菓子の乏しい昔にあっては、炒豆なども座辺に置いてぽつぽつ食べる
料
(
りょう
)
の一であろう。
古句を観る
(新字新仮名)
/
柴田宵曲
(著)
「すると、
匿
(
かくま
)
い
料
(
りょう
)
か」
松のや露八
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それは麝香めいた
香
(
にお
)
いにかかわらず、一時的味覚をたのしませたが、常用するのは善い習慣ではないと判った。村の肉屋にそのヤマネズミをちゃんと
料
(
りょう
)
らせたらどんなものだか知らぬが。
森の生活――ウォールデン――:02 森の生活――ウォールデン――
(新字新仮名)
/
ヘンリー・デイビッド・ソロー
(著)
「どけっ。おまえなんぞ
雑兵
(
ぞうひょう
)
では手も出まい。おれが
料
(
りょう
)
る!」
流行暗殺節
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
“料”の意味
《名詞》
(りょう) (古、または接辞)代金。代価。
(りょう) (古、または接辞)用にあてるもの。使用に供する材料。
(りょう) (古)物事を判断する根拠。理由。
(りょう) (古)目的。ため。
(出典:Wiktionary)
料
常用漢字
小4
部首:⽃
10画
“料”を含む語句
料理
材料
料理屋
料理人
料理店
料理番
肥料
飼料
料亭
香料
燃料
無料
食料
御料理
御料
塗料
顔料
料簡方
西洋料理店
西洋料理
...