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小徑
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こみち
ふりがな文庫
“
小徑
(
こみち
)” の例文
新字:
小径
「そんぢや、わし
蜀黍
(
もろこし
)
隱
(
かく
)
して
置
(
お
)
く
處
(
とこ
)
見出
(
めつけ
)
あんすから、
屹度
(
きつと
)
有
(
あ
)
んに
極
(
きま
)
つてんだから」といふ
聲
(
こゑ
)
を
後
(
あと
)
にして
畑
(
はたけ
)
の
小徑
(
こみち
)
をうねりつゝ
行
(
い
)
つた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
「私、こんなに
晩
(
おそ
)
く、この寂しい
小徑
(
こみち
)
にあなたをお殘ししては置けない氣がします、あなたが馬にお乘りになれるのを見るまでは。」
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
同月
(
どうげつ
)
二十八
日
(
にち
)
には、
幻翁
(
げんおう
)
玄子
(
げんし
)
と
余
(
よ
)
との三
人
(
にん
)
で
出掛
(
でか
)
けた。
今日
(
けふ
)
は
馬籠方
(
まごめがた
)
で
街道
(
かいだう
)
を
左
(
ひだり
)
に
曲
(
まが
)
つた
小徑
(
こみち
)
の
左手
(
ひだりて
)
で、
地主
(
ぢぬし
)
も
異
(
こと
)
なるのである。
探検実記 地中の秘密:04 馬籠と根方
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
そして、それに深く疲れる時いつも頭を休めに行つたのは、家から寂しい
草原
(
くさはら
)
の
小徑
(
こみち
)
を五六町
辿
(
たど
)
る海岸の
砂丘
(
さきう
)
の上へであつた。
処女作の思い出
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
畦
(
あぜ
)
を渡り、
小徑
(
こみち
)
を拔けて、少しでも近い方を行くのであるが、其の煑賣屋の前だけは、どうしても通らなければならなかつた。
石川五右衛門の生立
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
▼ もっと見る
庭はさして廣いと云ふではないが、歩むだけの
小徑
(
こみち
)
を殘して、一面に竹を植ゑ、
彼方此方
(
かなたこなた
)
に大きな海岸の巖石を据ゑ立てゝ、其の
傍
(
そば
)
には陶器の腰掛を竝べた。
新帰朝者日記 拾遺
(旧字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
洗身場だなと思つて傍を見ると、敷石路から少し下へ
外
(
そ
)
れる
小徑
(
こみち
)
がついてゐる。巨大な芋葉と羊齒とを透かしてチラと裸體の影を見たやうに思つた時、鋭い嬌聲が響いた。
環礁:――ミクロネシヤ巡島記抄――
(旧字旧仮名)
/
中島敦
(著)
傳染病研究所の病室の裏手で、だら/\と坂に成つてる林の中の
小徑
(
こみち
)
を提灯をつけた小使に連れられて降りて行くと、解剖室の隣の死亡室におしづさんの遺骸が安置してありました。
「青白き夢」序
(旧字旧仮名)
/
森田草平
(著)
すめらぎの道ただ一つこをおきて
他
(
あだ
)
し
小徑
(
こみち
)
によらめやも人 (平田篤胤)
愛国歌小観
(旧字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
『
那樣
(
そんな
)
でも
有
(
あ
)
りません、
庭
(
には
)
にはもう
小徑
(
こみち
)
が
出來
(
でき
)
てゐます。』
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
小徑
(
こみち
)
を、(さなり薔薇のこの通ひ路、)
独絃哀歌
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
花の
小徑
(
こみち
)
を
歌時計:童謡集
(旧字旧仮名)
/
水谷まさる
(著)
さういふ
伴侶
(
なかま
)
の
殊
(
こと
)
に
女
(
をんな
)
は
人目
(
ひとめ
)
の
少
(
すくな
)
い
黄昏
(
たそがれ
)
の
小徑
(
こみち
)
につやゝかな
青物
(
あをもの
)
を
見
(
み
)
ると
遂
(
つひ
)
した
料簡
(
れうけん
)
からそれを
拗切
(
ちぎ
)
つて
前垂
(
まへだれ
)
に
隱
(
かく
)
して
來
(
く
)
ることがある。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
とう/\陽の
昇
(
のぼ
)
る迄私は耕地や、
生籬
(
いけがき
)
や
小徑
(
こみち
)
の縁を進んで行つた。爽やかな夏の朝だつたと思ふ。家を出るときに
穿
(
は
)
いた靴は直ぐに露に濡れた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
同月
(
どうげつ
)
二十三
日
(
にち
)
には
幻
(
げん
)
望
(
ぼう
)
二
子
(
し
)
の
他
(
ほか
)
、
玄川子
(
げんせんし
)
を
加
(
くは
)
へて四
人
(
にん
)
で
掘
(
ほ
)
つた。
今度
(
こんど
)
は、
小徑
(
こみち
)
の
左方
(
さはう
)
の
緩斜面
(
くわんしやめん
)
を
成
(
な
)
す
芋畑
(
いもばたけ
)
である。
探検実記 地中の秘密:04 馬籠と根方
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
文吾(五右衞門の幼名)は、唯一人畦の
小徑
(
こみち
)
を急いでゐた。山國の秋の風は、冬のやうに冷たくて、崖の下の水車に通ふ筧には、槍の身のやうな
氷柱
(
つらゝ
)
が出來さうであつた。
石川五右衛門の生立
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
季子は汁粉屋にゐた時の大膽不敵な覺悟に似ず、俄に歩調を早め、やがて道端のポストを目當に、逃るやうにとある
小徑
(
こみち
)
へ曲らうとした。男はぐつと身近に寄り添つて來て
或夜
(旧字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
そして、
小徑
(
こみち
)
の草の葉蔭には名も知らぬ秋の
蟲
(
むし
)
がかぼそい
聲
(
こゑ
)
で
啼
(
な
)
いてゐた。
処女作の思い出
(旧字旧仮名)
/
南部修太郎
(著)
「えゝから、よきげ
嘗
(
な
)
めさせろ」
勘次
(
かんじ
)
はおつぎを
制
(
せい
)
した。三
人
(
にん
)
は
他人
(
ひと
)
の
目
(
め
)
が
開
(
あ
)
いてない
闇夜
(
やみよ
)
の
小徑
(
こみち
)
を
恁
(
か
)
うして
自分
(
じぶん
)
の
庭
(
には
)
へ
戻
(
もど
)
つた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
それは
根方地
(
ねがたぢ
)
で、
街道
(
かいだう
)
から
南面
(
なんめん
)
し、
右手
(
みぎて
)
に
小徑
(
こみち
)
がある、それを
曲
(
まが
)
つてから、
又
(
また
)
右手
(
みぎて
)
の
畑
(
はた
)
が
目的地
(
もくてきち
)
だ。
探検実記 地中の秘密:04 馬籠と根方
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
昨夜花咲き亂れて赤らんでゐた
小徑
(
こみち
)
は、今日は足跡もない雪で埋もれ、十二時間前には熱帶の樹立のやうに繁つて
香
(
かぐは
)
しかつた森は、今は冬寒い
諾威
(
ノールエー
)
の松の森のやうに散り敷き、衰へて
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
小
常用漢字
小1
部首:⼩
3画
徑
部首:⼻
10画
“小”で始まる語句
小
小児
小径
小鳥
小僧
小言
小路
小遣
小刀
小父