トップ
>
安楽
>
あんらく
ふりがな文庫
“
安楽
(
あんらく
)” の例文
旧字:
安樂
ほんとうに、
毎日
(
まいにち
)
働
(
はたら
)
いても、つまらない
話
(
はなし
)
だ。
大金持
(
おおがねも
)
ちになれはしないし、また、これという
安楽
(
あんらく
)
もされない。ばかばかしいことだ。
天下一品
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
時としては目下の
富貴
(
ふうき
)
に安んじて
安楽
(
あんらく
)
豪奢
(
ごうしゃ
)
余念
(
よねん
)
なき
折柄
(
おりから
)
、また時としては旧時の
惨状
(
さんじょう
)
を
懐
(
おも
)
うて
慙愧
(
ざんき
)
の念を
催
(
もよ
)
おし、一喜一憂一哀一楽
瘠我慢の説:02 瘠我慢の説
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
そこで、仕立屋さんは、
安楽
(
あんらく
)
いすからそっとすべりおりて、門のうしろのもとの
場所
(
ばしょ
)
にかえって、すました顔をしてすわっていました。
天国へいった仕立屋さん
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
然うしたら社會の人として、
或
(
あるひ
)
は
安楽
(
あんらく
)
な
生活
(
せいくわつ
)
を
爲
(
な
)
し
得
(
う
)
るかも知れない。
併
(
しか
)
し精神
的
(
てき
)
には、
全
(
まつた
)
く
死
(
し
)
んで了ツたのも
同
(
おな
)
じことなんだ!
虚弱
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
にせの玉村さんは、ゆったりと
安楽
(
あんらく
)
いすにこしかけて、さも社長さんらしい口ぶりで、さしずをしました。
超人ニコラ
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
▼ もっと見る
もうチベットのラサ府で大分に
安楽
(
あんらく
)
な
活計
(
くらし
)
に慣れて来たものですから非常に冷たく感じましたので、困難に堪えて居る時分には非常な困難でも随分
辛抱
(
しんぼう
)
し易いが
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
そして、
安楽
(
あんらく
)
にくらして、こわい目にあったことは、みんな忘れてしまおうとしました。
アラビヤンナイト:04 四、船乗シンドバッド
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
大学側からは若林学部長を初め
川路
(
かわじ
)
、
安楽
(
あんらく
)
、太田、西久保の諸教授、田中書記等が現場に駆け付けたが、検案の結果同博士は、同海岸水族館裏手の石垣の上に帽子と葉巻きの吸いさしを置き
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
暑
(
しよ
)
を山上に
避
(
さ
)
けながら
眼下
(
がんか
)
に
群住
(
ぐんぢう
)
する
憐
(
あは
)
れなる数万の
異教徒
(
ゐけうと
)
の
為
(
た
)
めに
祈願
(
きぐわん
)
を
込
(
こ
)
めるも
無益
(
むえき
)
なり、
教会
(
けうくわい
)
復興
(
ふくこう
)
の
方策
(
はうさく
)
とは
教導師
(
けうだうし
)
先
(
ま
)
づ
躬
(
みづ
)
から
身
(
み
)
を
捐
(
す
)
つるにあり、
彼
(
か
)
の
家族
(
かぞく
)
の
安楽
(
あんらく
)
を
犠牲
(
ぎせい
)
に
供
(
きやう
)
するにあり
問答二三
(新字旧仮名)
/
内村鑑三
(著)
しごく
安楽
(
あんらく
)
な
御隠居
(
ごいんきょ
)
の
身分
(
みぶん
)
にして
上
(
あ
)
げるがどうだね。
文福茶がま
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
後世
(
ごせ
)
安楽
(
あんらく
)
の願かけて
巡
(
めぐ
)
る
比丘
(
びく
)
らが
第二邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
主人はこういって、むしゃくしゃして大きな
安楽
(
あんらく
)
いすにこしをおろしました。ところがこしをおろしたとたん、いきなりとびあがって
ならずもの
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
そして、すこしでもたくさん、
金
(
かね
)
をためて、
故郷
(
こきょう
)
に
帰
(
かえ
)
って、
家
(
うち
)
の
人々
(
ひとびと
)
を
喜
(
よろこ
)
ばし、
安楽
(
あんらく
)
に
日
(
ひ
)
を
送
(
おく
)
りたいと
思
(
おも
)
ったのであります。
砂漠の町とサフラン酒
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
部屋の正面には、大きな
安楽
(
あんらく
)
イスがあって、そこにきみょうな人物が、ゆったりと腰かけていました。
大金塊
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
望なき回復を
謀
(
はか
)
るがためいたずらに
病苦
(
びょうく
)
を長くするよりも、モルヒネなど与えて
臨終
(
りんじゅう
)
を
安楽
(
あんらく
)
にするこそ智なるがごとくなれども、子と
為
(
な
)
りて考うれば、億万中の一を
僥倖
(
ぎょうこう
)
しても
瘠我慢の説:02 瘠我慢の説
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
「
仏
(
ほとけ
)
さま、
私
(
わたし
)
は、もう
人間
(
にんげん
)
になって
世
(
よ
)
の
中
(
なか
)
へ
出
(
で
)
るのはまっぴらでございます。もっと、のんきな
安楽
(
あんらく
)
なものにしてくださいまし。」と
願
(
ねが
)
いました。
ものぐさじじいの来世
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
とうとう、仕立屋さんはがまんができなくなって、上へあがって、その
安楽
(
あんらく
)
いすにすっぽりこしをおろしました。すると、地上でおこっていることが、なんでも見えました。
天国へいった仕立屋さん
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
欧州にて
和蘭
(
オランダ
)
、
白耳義
(
ベルギー
)
のごとき小国が、仏独の間に
介在
(
かいざい
)
して小政府を維持するよりも、大国に
合併
(
がっぺい
)
するこそ
安楽
(
あんらく
)
なるべけれども、なおその独立を
張
(
はり
)
て動かざるは小国の瘠我慢にして
瘠我慢の説:02 瘠我慢の説
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
わしは、ここにあるいすも、こしかけも、
安楽
(
あんらく
)
いすも、いや、
暖炉
(
だんろ
)
の火かきさえも、つぎつぎと
罪
(
つみ
)
あるものになげつけて、ここにはとっくになにひとつなくなっておったろう。
天国へいった仕立屋さん
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
みなといっしょに
家
(
うち
)
へ
帰
(
かえ
)
っていたら、いまごろは、
安楽
(
あんらく
)
にいろりのそばで
話
(
はなし
)
をしていられるのだろうと
思
(
おも
)
いました。けれど、いくら
後悔
(
こうかい
)
しても、なんの
役
(
やく
)
にもたちませんでした。
おおかみと人
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
テーブルに
向
(
む
)
かって、ひげの
白
(
しろ
)
いじいさんが
安楽
(
あんらく
)
いすに
腰
(
こし
)
かけています。
青い時計台
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
この川をわたりますと、いよいよ
地獄
(
じごく
)
の入り口が見つかりました。地獄のなかはまっ黒で、すすけていました。
鬼
(
おに
)
はちょうどるすでしたが、鬼のおかあさんが大きな
安楽
(
あんらく
)
いすにこしかけていました。
三本の金の髪の毛をもっている鬼
(新字新仮名)
/
ヤーコプ・ルートヴィッヒ・カール・グリム
、
ヴィルヘルム・カール・グリム
(著)
“安楽”の意味
《名詞》
安楽(あんらく)
心身ともに安らかで、楽々としているさま。
(出典:Wiktionary)
安
常用漢字
小3
部首:⼧
6画
楽
常用漢字
小2
部首:⽊
13画
“安楽”で始まる語句
安楽椅子
安楽庵策伝
安楽集
安楽主義
安楽寿院
安楽成仏
安楽換銭不患貧