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厳
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げん
ふりがな文庫
“
厳
(
げん
)” の例文
旧字:
嚴
もし久兵衛がまぐろの選択をさらにさらに
厳
(
げん
)
にし、切り方を
大様
(
おおよう
)
に現在の倍くらいに切ったとしたら、それこそ天下無敵であろう。
握り寿司の名人
(新字新仮名)
/
北大路魯山人
(著)
苛烈な
厳
(
げん
)
をもって彼らの汗を強要すれば、彼らにはまた特有な彼らの怠ける戦法は幾らでもある。さすがの官兵衛も、手を焼いた。
新書太閤記:07 第七分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
吾人
(
ごじん
)
に許されたるは、ピストルに非ず、機関銃に非ず、猟銃も制限いたずらに
厳
(
げん
)
にして駄目、空気銃だけが許されている。
白銅貨の効用
(新字新仮名)
/
海野十三
、
佐野昌一
(著)
これを政治上より見れば各国共に領域が
厳
(
げん
)
に区画せられてあることは言うまでもないが、貿易上の見地に立って観察すれば、各国相互に
有無
(
うむ
)
相通
(
あいつう
)
じ
世界平和の趨勢
(新字新仮名)
/
大隈重信
(著)
禁ずることは、お
山止
(
やまど
)
めと言って、これは先例のとおりです。各所に関所を設けて、この見張りを
厳
(
げん
)
にせねばならぬ
丹下左膳:03 日光の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
▼ もっと見る
ただしその品行の
厳
(
げん
)
と
風致
(
ふうち
)
の
正雅
(
せいが
)
とに
至
(
いたり
)
ては、
未
(
いま
)
だ
昔日
(
せきじつ
)
の上士に及ばざるもの
尠
(
すく
)
なからずといえども、概してこれを見れば品行の上進といわざるを得ず。
旧藩情
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
鷹は絶壁の
遥
(
はるか
)
に黒く、しかも確実に二個の点として
厳
(
げん
)
としている。小さく小さくなる。一個は消えても、一羽の英姿はいつまでもいつまでも残ってみえる。
木曾川
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
「人の悪を
攻
(
せ
)
むるは
太
(
はなは
)
だ
厳
(
げん
)
なるなかれ、その受くるに
堪
(
た
)
うるを
思
(
おも
)
うを要す。人に教うるに善を以てするは、高きに過ぐるなかれ、それをして従うべからしむべし」
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
殊に、私たちと水兵との間には、上下の区別と云ふものが、
厳
(
げん
)
として、——軍人になつて見なければ、わからない程、厳としてありますから、それが、非常な強みです。
猿
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
僕の考えでは小児を育てるにむしろ
厳
(
げん
)
に失するも
緩
(
かん
)
に失してはならん。干渉に過ぎても放任に過ぎてはならんと思う。今の世の社会に立って何の
某
(
なにがし
)
といわれる人物を
質
(
ただ
)
してみ給え。
食道楽:冬の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
燕王こゝに
於
(
おい
)
て、
太息
(
たいそく
)
して曰く、
頻年
(
ひんねん
)
兵を用い、何の時か
已
(
や
)
む
可
(
べ
)
けん、まさに江に臨みて一決し、
復
(
また
)
返顧せざらんと。時に
京師
(
けいし
)
の内臣等、帝の
厳
(
げん
)
なるを
怨
(
うら
)
みて、燕王を
戴
(
いただ
)
くに意ある者あり。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
僕は不審で
堪
(
たま
)
らなんだけれど、その時のRの口調が、妙に
厳
(
げん
)
しゅくに聞えたのと、それに当時僕は、Rのいうことには、何でもハイハイと従う習慣になっていたものだから、それからまたRの家まで
百面相役者
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
厳
(
げん
)
として輝やかしい存在である。
楽聖物語
(新字新仮名)
/
野村胡堂
、
野村あらえびす
(著)
凍
(
い
)
てきびしされども空に冬日
厳
(
げん
)
六百句
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
「一箇の荷ぐらいは、どうにでもなる。それよりは全体の士気を
厳
(
げん
)
に保って行くほうが
肝腎
(
かんじん
)
だ。老人は、黙ッていなさい」
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
二人は、まるで
舷門
(
げんもん
)
から上って来た司令官を迎えるように、
極
(
きわ
)
めて
厳
(
げん
)
たる礼をもって金博士に敬意を
表
(
ひょう
)
した。
毒瓦斯発明官:――金博士シリーズ・5――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「善く身を
処
(
しょ
)
する者は、必らず世に処す。善く世に処せざるは、身を
賊
(
ぞく
)
する者なり。善く世に処する者は、必らず
厳
(
げん
)
に身を修む。
厳
(
げん
)
に身を修めざるは世に
媚
(
こ
)
ぶる者なり」
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
鉦鼓淵
(
しょうこえん
)
、
盗人
(
ぬすと
)
谷、その天上の風格は
亭々
(
ていてい
)
と
聳立
(
しょうりつ
)
する将軍台、また
厳
(
げん
)
として
平
(
たいら
)
なる
金床台
(
きんしょうだい
)
。
木曾川
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
しかし、その態度の中には、何か、
厳
(
げん
)
として
犯
(
をか
)
すべからざるところがあつた。
日本の女
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
これに反して日本においては士人の去就はなはだ
厳
(
げん
)
なり。「忠臣二君に仕えず、貞婦両夫に
見
(
まみ
)
えず」とは、ほとんど下等社会にまで通用の教にして、特別の理由あるに非ざればこの教に
背
(
そむ
)
くを許さず。
徳育如何
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
と、いう微妙な立場をとって、しかも、
厳
(
げん
)
として、威を守り、かりそめにも、みだりに動かない
態勢
(
たいせい
)
を取っていた。
新書太閤記:11 第十一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
すこし
厳
(
げん
)
とした声で
三人の双生児
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
かくて、一月、二月、三月——警固おさおさ怠りなく、
厳
(
げん
)
に
密
(
みつ
)
に、
山川草木
(
さんせんそうもく
)
、およそ中国の土にあるものはすべてを動員して来るべきものを待ちうけていた。
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「きさまらは、そも、どこの何奴だ。かりそめにも、悪事
濫行
(
らんぎょう
)
におよぶ
徒
(
と
)
は首斬るぞと、辻々にも、足利殿の
御教書
(
みぎょうしょ
)
(軍の政令)を以て、
厳
(
げん
)
に
布令
(
ふれ
)
てあるを知らぬはずはあるまい」
私本太平記:08 新田帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
なぜならば、伊丹亘が、その
便宜
(
べんぎ
)
を与えてやっても、城門の守りは、彼の一手だけではない。まして、伊丹城はいまや、四六時中、
警固
(
けいご
)
に警固を
厳
(
げん
)
にされている非常時中の城だった。
黒田如水
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
官兵衛は
厳
(
げん
)
としていい渡すと、更に一歩迫って、政職の前へすすみ
黒田如水
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「心して参れよ。陣中は、何よりも軍律を
厳
(
げん
)
に。賞罰をあきらかに」
源頼朝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
足利以前から、この信濃の山間、
小諸在
(
こもろざい
)
の赤岩村に、十何代も続いて来ている旧家の——
逞
(
たくま
)
しい
梁
(
はり
)
や、黒光りな柱などと共に、——それは今でも
厳
(
げん
)
として、失われていない山浦家の家風なのであった。
山浦清麿
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
『法規が大事でないとは云えないじゃないか。考えれば考えるほど、——国法は
厳
(
げん
)
として犯し難いものだ。それを
紊
(
みだ
)
したら、社会の秩序が
弛
(
ゆる
)
む。たとえ、情に於ては、どんな正しい理由があろうとも』
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
むしろ一そう
厳
(
げん
)
にはしてある。
私本太平記:08 新田帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
孔明はすこし
厳
(
げん
)
を示して
三国志:10 出師の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“厳(厳(姓))”の解説
厳(げん)は、漢姓の一つ。
(出典:Wikipedia)
厳
常用漢字
小6
部首:⼚
17画
“厳”を含む語句
荘厳
森厳
厳格
厳粛
厳重
厳寒
厳乎
端厳微妙
威厳
厳然
端厳
壮厳
厳冬
荘厳弥撒
峻厳
手厳
華厳経
崇厳
厳丈
宗厳
...