“風致”の読み方と例文
読み方割合
ふうち100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
貞時は風致ふうちよろしき庭をひとまわり眺めやった。すべてが主人の好みが出ていて、その好みは築庭ちくていおうをきわめているようであった。
津の国人 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
ここはむかしから、都人の行楽地こうらくちとして有名である。戦争末期から戦後にかけては荒れていたが、いまは風致ふうちも整って、小綺麗になっている。
犬の生活 (新字新仮名) / 小山清(著)
と、霜枯れた風致ふうちの中に、同じ人生の暖かさ懐かしさを、沁々しみじみいとしんで咏むのであった。この同じ自然観が、芭蕉にあっては大いに異なり
郷愁の詩人 与謝蕪村 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)