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割込
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わりこ
ふりがな文庫
“
割込
(
わりこ
)” の例文
人
(
ひと
)
と
人
(
ひと
)
との
間
(
あひだ
)
に
少
(
すこ
)
しでも
隙間
(
すきま
)
が
出来
(
でき
)
ると
見
(
み
)
ると
歩
(
ある
)
いてゐるものがすぐ
其跡
(
そのあと
)
に
割込
(
わりこ
)
んで
河水
(
かはみづ
)
の
流
(
なが
)
れと、それに
映
(
うつ
)
る
灯影
(
ほかげ
)
を
眺
(
なが
)
めるのである。
吾妻橋
(新字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
「
目
(
め
)
も
見
(
め
)
えねえのにさうだに
押廻
(
おしまは
)
すなえ」
瞽女
(
ごぜ
)
の
後
(
あと
)
に
跟
(
つ
)
いて
座敷
(
ざしき
)
の
端
(
はし
)
まで
割込
(
わりこ
)
んで
來
(
き
)
た
近所
(
きんじよ
)
の
爺
(
ぢい
)
さんさんがいつた。
若
(
わか
)
い
衆等
(
しゆら
)
は
只
(
たゞ
)
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
鯱
(
しやち
)
と
鯨
(
くぢら
)
の
中
(
なか
)
へ、
芝海老
(
しばえび
)
の
如
(
ごと
)
く、
呑
(
の
)
まれぬばかりに
割込
(
わりこ
)
んで、
一
(
ひと
)
つ
吻
(
ほつ
)
と
呼吸
(
いき
)
をついて、
橋場
(
はしば
)
、
今戸
(
いまど
)
の
朝煙
(
あさけむり
)
、
賤
(
しづ
)
ヶ
伏屋
(
ふせや
)
の
夕霞
(
ゆふがすみ
)
、と
煙
(
けむ
)
を
眺
(
なが
)
めて、ほつねんと
煙草
(
たばこ
)
を
喫
(
の
)
む。
大阪まで
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
彼もまた死人を見たいと云う、人間に特有な
奇妙
(
きみょう
)
な、好奇心に
囚
(
とら
)
われてしまった。彼は
幾何
(
いくばく
)
かの
強力
(
ごうりき
)
をもって、群衆の層の中へと、自分の身を
割込
(
わりこ
)
ませて行ったのである。
死者を嗤う
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
内閣
割込
(
わりこ
)
み運動のような秘密な会合だとその席へは通れないが、普通の打ち合せで、それから
晩餐
(
ばんさん
)
でもいっしょにやると云うようなことであったら、通さないこともないだろう。
雑木林の中
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
▼ もっと見る
梯子段
(
はしごだん
)
の二三段を
一躍
(
ひとと
)
びに
駈上
(
かけあが
)
つて
人込
(
ひとご
)
みの中に
割込
(
わりこ
)
むと、
床板
(
ゆかいた
)
の
斜
(
なゝめ
)
になつた低い
屋根裏
(
やねうら
)
の
大向
(
おほむかう
)
は大きな船の底へでも
下
(
お
)
りたやうな
心持
(
こゝろもち
)
。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
本來
(
ほんらい
)
なら、
別行
(
べつぎやう
)
に
認
(
したゝ
)
めて、
大
(
おほい
)
に
俳面
(
はいめん
)
を
保
(
たも
)
つべきだが、
惡口
(
わるくち
)
の
意地
(
いぢ
)
の
惡
(
わる
)
いのがぢき
近所
(
きんじよ
)
に
居
(
ゐ
)
るから、
謙遜
(
けんそん
)
して、
二十字
(
にじふじ
)
づめの
中
(
なか
)
へ、
十七字
(
じふしちじ
)
を
割込
(
わりこ
)
ませる。
曰
(
いは
)
く、
千兩
(
せんりやう
)
の
大禮服
(
たいれいふく
)
や
土用干
(
どようぼし
)
。
麻を刈る
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
道子
(
みちこ
)
は
自分
(
じぶん
)
の
身近
(
みぢか
)
に
突然
(
とつぜん
)
白
(
しろ
)
ヅボンにワイシヤツを
着
(
き
)
た
男
(
をとこ
)
が
割込
(
わりこ
)
んで
来
(
き
)
たのに、
一寸
(
ちよつと
)
身
(
み
)
を
片寄
(
かたよ
)
せる
途端
(
とたん
)
、
何
(
なん
)
とつかずその
顔
(
かほ
)
を
見
(
み
)
ると、もう二三
年
(
ねん
)
前
(
まへ
)
の
事
(
こと
)
であるが
吾妻橋
(新字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
割
常用漢字
小6
部首:⼑
12画
込
常用漢字
中学
部首:⾡
5画
“割”で始まる語句
割
割烹
割合
割拠
割籠
割箸
割符
割下水
割愛
割前