何々なに/\)” の例文
全體ぜんたいつき何々なに/\といふふうに、かしらいてゐるために、幾分いくぶんうた上調子うはちようしになつてゐるが、眞底しんそこにはやはりよいものがあります。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
翌日よくじつ新聞しんぶんには、やみなか摸摸すり何人なんにんとやらんで、何々なに/\しなぬすまれたとのことをげて、さかん会社くわいしや不行届ふゆきとどき攻撃こうげきしたのがあつた。
検疫と荷物検査 (新字旧仮名) / 杉村楚人冠(著)
やがてさら/\とわた山風やまかぜや、つきかげうりをどる。踊子をどりこ何々なに/\ぞ。南瓜たうなす冬瓜とうがん青瓢あをふくべ白瓜しろうり淺瓜あさうり眞桑瓜まくはうり
月令十二態 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
何々なに/\もの希望きばうだから、せませうとかがうして、品物しなものつてつたぎり、かへしてない。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
伊太利いたりー著作家ちよさくかいたつて流行りうかうの人があつて、其処そこ書林ほんやから、本をあつらへまするに、今度こんど何々なに/\さくをねがひますとたのみにきまする時に、小僧こぞう遣物つかひものを持つてくんです。
西洋の丁稚 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
汽車きしや電車でんしやくところが今日こんにちのステエシヨンなら、うまかごいたとうさんのむらむかし木曾街道きそかいだう時分じぶんのステエシヨンのあつたところです。ほら、何々なに/\えきといふことをよくふではりませんか。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
御馬おんうま何々なに/\
孔雀船 (旧字旧仮名) / 伊良子清白(著)
聞て富右衞門やゝ何々なに/\平兵衞殿がと大におどろき夫は大變たいへんな事て殺したやつは知しかと問ばお峰風聞うはさには大方盜賊どろぼう所行しわざならんとの事夫れに付ては若旦那は朔日ついたちより江戸の御郡代ぐんだい屋敷へ御いでなさいまだに御歸りなさらぬが相手が早くしれればよいと云に富右衞門何さ天命てんめいなれば今にぢきしれるであらまづわらぢ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ぬは何々なに/\
孔雀船 (旧字旧仮名) / 伊良子清白(著)
疑ふ樣も御座なく候と申立るに伊奈殿否々いな/\すこしにても心當り有れば申立よて其者は宿内の者か他村かとありける時恐れながら申上ますと支配人しはいにんの五兵衞縁先えんさきちか這出はひいで只今たゞいま平吉が申立し通り右心當りの儀はうたがはるゝものゝ先も歴々れき/\の身代に候ゆゑ何とも申上兼ると云ければ伊奈殿何々なに/\わるく致すと歴々れき/\でも油斷ゆだん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)