“ほうじょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
豊饒35.0%
方丈21.4%
北条10.3%
法帖9.4%
豊穣6.8%
褒状6.0%
法縄3.4%
放生1.7%
法杖1.7%
北條0.9%
(他:4)3.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
たとえば、五穀の豊饒ほうじょうを祈り、風水害の免除をいのり、疫病の流行のすみやかに消熄しょうそくすることをいのみまつったのである。
自由画稿 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
で、玄徳は、即時、一族を率いて任地の平原へさし下った。行ってみると、ここは地味豊饒ほうじょう銭粮せんろうの蓄えも官倉に満ちているので、
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それで歩きながらわたしの目は両側りょうがわかぎっているおかや、豊饒ほうじょうな田畑よりも、よけい水の上に注がれていた。
故に、上下のわかちなく非常の装いをして、榊原康政さかきばらやすまさなども、素槍すやりをかかえて、自身、方丈ほうじょうの外に立っていた。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
学校の帰りと見えまして、海老茶えびちゃはかま穿かれた千世子殿が、風呂敷包みを抱えたままこの方丈ほうじょうに這入って来られまして
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
奥まった方丈ほうじょうの一室を閉めきって、住職はその日はいとど細心に、誰が来ても留守と断らせ、ただひとりの客、人見又四郎と会っていた。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
郡県の政治は多くの人民の期待にそむき、高松、敦賀つるが大分おおいた名東みょうとう北条ほうじょう、その他福岡ふくおか鳥取とっとり
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
なかにひとり、山崎のとむらい合戦に、武名をあげたものは秀吉ひでよしであったが、北国の柴田しばた、その北条ほうじょう徳川とくがわなども
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
小田原おだわら北条ほうじょうからも、伊豆石いずいしの寄進をいたしたいと、奉行ぶぎょうへ申しいであったそうだな」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
母親は老人の家の煮炊き洗濯の面倒を見てやり、彼はちょうど高等小学も卒業したので老人の元に法帖ほうじょう造りの職人として仕込まれることになった。
食魔 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
拓本職人は石刷りを法帖ほうじょうに仕立てる表具師のようなこともやれば、石刷りを版木に模刻して印刷をする彫版師のような仕事もした。
食魔 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
ちょうど金石文字や法帖ほうじょうと同じ事で、書を見ると人格がわかるなどと云う議論は全くこれから出るのであろうと考えられます。
文芸の哲学的基礎 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
西洋のそれと比較にならぬほど卓越していた筈の、東洋の精神界も、永年の怠惰な自讃に酔って、その本来の豊穣ほうじょうもほとんど枯渇こかつしかかっている。
惜別 (新字新仮名) / 太宰治(著)
方法に議論の余地があるばかりでなく、実はこの研究全体が結局あまり豊穣ほうじょうな分野をひらくという性質のものではなかった。
実験室の記憶 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
豊穣ほうじょうという感じが、気候や風景に就いても同断であるが、その生活に就いても全く見当らないのである。
禅僧 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
またお差紙さしがみかと開いてみると、「お油御用あぶらごよう精励せいれいでお上も満足、今後とも充分気をつけて勤めますよう?——」言わば褒状ほうじょうである。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
昔は共進会で、競馬うまとして褒状ほうじょうを貰ったこともある彼女も、今では時折りではあるが、荷馬車が必要になると、こうして駄馬として使用されることもあるのである。
南方郵信 (新字新仮名) / 中村地平(著)
郡の小学校が何十か集って、代表児童たちが得意の算盤そろばんとか、書き方とか、唱歌とか、お話とかをして、一番よく出来た学校へ郡視学というえらい役人から褒状ほうじょうが渡されるのだった。
こんにゃく売り (新字新仮名) / 徳永直(著)
「そんな講釈は、おれだって知っているが、いくら法縄ほうじょうをつかむ職業でも、やはり人間は人間だ、泣くなといわれても、泣かずにいられるか、貴様あ」
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「いや、うすうすそんな様子も察しているが、わしの役儀は町方与力だ。たとえ、事情や場合はどうあろうと、あくまで、法縄ほうじょうは公明に十手は正大にうごかなければならん」
鳴門秘帖:06 鳴門の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
外は他国の諜報ちょうほう策動に、内は市民の道義と起居に、いやしくも法縄ほうじょうを飾り物にはしていない。
新書太閤記:10 第十分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
されば、常に、水のめん、石の上に、群を成して遊べる放生ほうじょう石亀いしかめは、絶えて其の影だに無く、今争ひ捜せる人々も、目的は石亀に在りしやあきらかなりし。
東京市騒擾中の釣 (新字旧仮名) / 石井研堂(著)
しかし駒は名馬放生ほうじょう、太刀は小豆長光あずきながみつの二尺四寸。
上杉謙信 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
珊瑚さんご法杖ほうじょうなど、すくなからぬ金目かねめの品物が、まま妙な箱や、聖像の銅板や
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「若君のお刀は伝家の宝刀、ひとの手にふれさせていいしなではありませぬ。また、拙者せっしゃつえ護仏ごぶつ法杖ほうじょうおいのなかは三尊さんぞん弥陀みだです。ご不審ふしんならば、おあらためなさるがよいが、お渡しもうすことは、ちかってあいなりません」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかしそれからもなく、あの北條ほうじょうとの戦闘いくさおこったので、わたくしのぞみはとうとうげられずにおわりました。
良人おっと自分じぶんまえ打死うちじにしたではないか……にくいのはあの北條ほうじょう……縦令たとえ何事なにごとがあろうとも、今更いまさらおめおめと親許おやもとなどに……。』
呂昇ろしょう大隈おおすみ加賀かが宝生ほうじょう哥沢うたざわ追分おいわけ磯節いそぶし雑多ざったなものが時々余等の耳に刹那せつな妙音みょうおんを伝える。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
昂然こうぜん、また代って立ったのは、彭城ほうじょう厳畯げんしゅん、字は曼才まんさい
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
彭城ほうじょう曼才まんさい会稽かいけい徳潤とくじゅん沛県はいけんの敬文、汝南じょなん徳枢とくすう、呉郡の休穆きゅうぼく、また公紀、烏亭うてい孔休こうきゅうなど。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
幕府から法繩ほうじょうをあずかる自分の立場から見れば、賊と名のつくものは、日本左衛門だろうが、九兵衛だろうが変りはない。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
醤油樽しょうゆだる一つずつを左右の手にさげ、四斗樽を一つずつ左右の足にはいて、この鬼熊が、柳原の土手を歩いたことがある——見るほどの人が、その樽をからだろうと疑って調べてみると、空どころではない、豊醸ほうじょうの新味が充実しきっている。
大菩薩峠:25 みちりやの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)