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豊穣
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ほうじょう
ふりがな文庫
“
豊穣
(
ほうじょう
)” の例文
方法に議論の余地があるばかりでなく、実はこの研究全体が結局あまり
豊穣
(
ほうじょう
)
な分野を
拓
(
ひら
)
くという性質のものではなかった。
実験室の記憶
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
目
(
め
)
に
広々
(
ひろびろ
)
とした、
田園
(
でんえん
)
を
望
(
のぞ
)
み、
豊穣
(
ほうじょう
)
な
穀物
(
こくもつ
)
の
間
(
あいだ
)
で
働
(
はたら
)
く
男女
(
だんじょ
)
の
群
(
む
)
れを
想像
(
そうぞう
)
し、
嬉々
(
きき
)
として、
牛車
(
ぎゅうしゃ
)
や、
馬
(
うま
)
の
後
(
あと
)
を
追
(
お
)
う
子供
(
こども
)
らの
姿
(
すがた
)
を
描
(
えが
)
いたのであります。
風はささやく
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
先ほど言ったように、その日は晴れた
秋日和
(
あきびより
)
だった。空はすきとおってうららかで、自然界はゆたかな金色の衣をつけ、
豊穣
(
ほうじょう
)
な実りを思わせるのだった。
スリーピー・ホローの伝説:故ディードリッヒ・ニッカボッカーの遺稿より
(新字新仮名)
/
ワシントン・アーヴィング
(著)
豊穣
(
ほうじょう
)
という感じが、気候や風景に就いても同断であるが、その生活に就いても全く見当らないのである。
禅僧
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
そして、「現実の汚濁を恐れずに抱擁したまえ。われわれの
豊穣
(
ほうじょう
)
な大地の上に起ち上がりたまえ」と。
二十歳のエチュード
(新字新仮名)
/
原口統三
(著)
▼ もっと見る
西洋のそれと比較にならぬほど卓越していた筈の、東洋の精神界も、永年の怠惰な自讃に酔って、その本来の
豊穣
(
ほうじょう
)
もほとんど
枯渇
(
こかつ
)
しかかっている。このままでは、だめだ。
惜別
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
その白いうなじに、坂本は
接吻
(
せっぷん
)
したい
誘惑
(
ゆうわく
)
を
烈
(
はげ
)
しく感じたが、二人の
純潔
(
じゅんけつ
)
のために、それをも差し
控
(
ひか
)
えて、右の手を
伸
(
の
)
ばし、
豊穣
(
ほうじょう
)
な彼女の肉体を初めて抱きしめたのである
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
比較的
豊穣
(
ほうじょう
)
な諸作の収穫と、穀価の騰貴とで、百姓は
身体
(
からだ
)
を粉にすることによって、小金を残していたから、一体に自作農階級が傲慢な、ことにも一段下の階級である私達には特に
あまり者
(新字新仮名)
/
徳永直
(著)
恍惚
(
こうこつ
)
となったイカバッドは、こんなことを空想しながら、緑色の大きな眼をぐるぐるさせて、ゆたかな牧草地をながめ、
豊穣
(
ほうじょう
)
な小麦や、ライ麦や、
蕎麦
(
そば
)
や、
玉蜀黍
(
とうもろこし
)
の畑を見わたし
スリーピー・ホローの伝説:故ディードリッヒ・ニッカボッカーの遺稿より
(新字新仮名)
/
ワシントン・アーヴィング
(著)
“豊穣”の意味
《名詞》
豊 穣 (ほうじょう)
穀物が実り、豊かであること。また、その様。
(出典:Wiktionary)
豊
常用漢字
小5
部首:⾖
13画
穣
漢検準1級
部首:⽲
18画
“豊”で始まる語句
豊
豊饒
豊後
豊前
豊国
豊頬
豊臣
豊太閤
豊後守
豊麗