“しを”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
83.3%
4.2%
4.2%
2.5%
仕居0.8%
垂折0.8%
0.8%
0.8%
為居0.8%
紫尾0.8%
0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
千登世は仕上の縫物に火熨斗ひのしをかける手を休めて、目顏を嶮しくして圭一郎をなじつたが、直ぐ心細さうにしをれた語氣で言葉を繼いだ。
崖の下 (旧字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
再會していよ/\君が情ある人なることを知る。されど薔薇は既にしをれ、白鵠くゞひは復た歌はずなりぬ。おもふに君は聖母マドンナの恩澤に浴して、我にことなる好き運命に逢ひ給ふなるべし。
勘次かんじしをれたくびもたげて三にんくちのりするために日傭ひようた。かれとなり主人しゆじん使つかつてもらつた。こめ屹度きつとかれかせられた。上手じやうずかれらさないでさうしてしろいた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
その犬を見ての狼騷ぎはつまらない女共の臆病から起つたことだが、喜太郎はそれをしをに熊手の齒をやすりで磨いで、狼か犬に噛みつかれたやうに見せかけて、お絹を殺したのだ。
無實むじつの罪におとさんと仕居しをる然し是は汝ればかりでは有まいたれ腰押こしおしの者が有らう扨々恐敷おそろしき阿魔あまめと云せも果ずお文は彌々いよ/\やつきとなり未々まだ/\其上に藤澤の大津屋へ入夫にゆくまへのこと鈴ヶ森にて十七屋となつやの三度飛脚を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
斯程かほどしまだから、なに食物しよくもつこともあるまいと四方よも見渡みわたすと、はたして二三ちやうへだゝつた小高こだかをか中腹なかばに、一帶いつたい椰子やし、バナヽのはやしがあつて、甘美うるはしき果實くわじつえだ垂折しをれんばかりに成熟せいじゆくしてる。
自分が始めてこの根本家を尋ねた時、妻君がしきりに、すきくは等を洗つて居た田池たねけ——其周囲には河骨かうほね撫子なでしこなどが美しくそのしをらしい影をひたして居たわづか三尺四方に過ぎぬ田池の有つた事を。
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
これをしをりに我れも極楽へと心にや定めけん、飢へたる腹にしたゝかものして、帰るや御濠の松の下かげ、世にあさましき終りを為しける後は、来よかし此処へ
琴の音 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
発狂してからに馬鹿な事を為居しをる奴はとがむるに足らんけれど、一婦人いつぷじんの為に発狂したその根性を、彼のフレンドとして僕がぢざるを得んのじや。間、君は盗人ぬすとと言れたぞ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
かぎろひ燃ゆる紫尾しを
花守 (旧字旧仮名) / 横瀬夜雨(著)
しをれし今までの容姿すがた忽ち變り、きつかたちを改め、言葉さへ雄々をゝしく、『冷泉樣には、何の要事あれば夜半よはには來給ひし』
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)