しを)” の例文
自分が始めてこの根本家を尋ねた時、妻君がしきりに、すきくは等を洗つて居た田池たねけ——其周囲には河骨かうほね撫子なでしこなどが美しくそのしをらしい影をひたして居たわづか三尺四方に過ぎぬ田池の有つた事を。
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)