“婉転”のいろいろな読み方と例文
旧字:婉轉
読み方割合
えんてん66.7%
ゑんてん33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
古アテネで娼妓を牝鶏と綽名あだなした。これは婉転えんてん反側して男客をつの状にかたどり、またカワセミと称えたは路傍に待ちいて客人を捉うるの手速きに拠ったのだ。
柱にもたれている女中は婉転えんてんたる京都弁で何とか言っては笑った。居士も笑った。余はぼんやりとその光景を見ていた。たしかこの日であったと思う。二人が連立って嵐山の紅葉を見に行ったのは。
子規居士と余 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
うぐひすを飼ひて其声を楽しむ者は、他の鶯の婉転ゑんてんの声を発する者をして側らに居らしむ、其声の相似るを以て也。
詩人論 (新字旧仮名) / 山路愛山(著)